ストレスマネジメントに関係して今回は
ストレス
という言葉の意味をもう少し正確に理解できるようにご説明いたします。
” ストレス ” って元々は英語のStressが語源で日本語化したのはご存じだと思います。
同じ例ではバナナも日本語です。
しかし英語の発音はBananaも Stressも日本語とは異なりますが。
それはさておき、
ということは、
バナナもストレスもその言葉を輸入する以前は日本に存在していなかったのでしょうか?
バナナは多分そうでしょう。
一方ストレスという言葉が日本で市民権を得る以前は、その言葉の代わりに他の語をあてていたと考えられます。
ところで時代は昔、まだ産業が現代ほど発展していない時代、ストレスという言葉は実在する物的な「もの」に対して使われていました。
“あるものに加わる何らかの力”
という意味です。
英語では現在も全く同じように使われています。
例えばこんな例で。
ただの細い木の棒で釣りをしていたら大きな重い魚がかかり、釣り上げる状況を想像してみます。
そうすると棒の先の糸には下方向に大きな重力が働きます。
一方の棒の根本は力いっぱい握って重力に逆らって支えています。
もし棒が魚の重さに耐えられなくて折れるとしたら、棒の真ん中あたりでボキッと折れますね。
このとき、棒の真ん中に最大のストレスがかかった、という表現になります。
長さ50cmくらいの細い木の棒を両手で持って折るのと同じ感じですね。
さて、
人体や内面的性質がいろいろと理解されてくる時代の19世紀、
医師や心理の専門家がこのストレスという言葉を人に対して使うようになったのです。
これが広まり現在のストレスという言葉の持つ意味になりました。
簡単に述べると、五感で感じることができる外部から加わる何らかの刺激
という意味です。
触覚では
温度、痛み、かゆみ、圧力、湿気、摩擦など
視覚では
見えるもの全て、目に入る光の全て
嗅覚では
感じることのできる全ての匂い
味覚
甘味、塩味、酸味、旨味、苦み、辛み、渋み、温度、舌触り
聴覚では
聞こえる音全て
これら全てがストレスの仲間に入ります。
正確には、これらのストレスを与える“刺激の種類”のことをストレッサーと言いますが、実際そこまで厳格に使い分けをしているのは学術的なときぐらいです。
まとめると
“ストレスとは外部から加わる何らかの刺激とその感覚”
のことです。
もっと簡単に言うと
”外部から加わる刺激”
だけでもニュアンスのポイントになっています。
元々はそれらの刺激そのものについての良し悪しという評価は無くて、単なる物理的な刺激という意味でした。
さて、
こういうことがわかってくるとストレスに対しての何か良い対策がありそう、と思えてきませんか?
この先も順を追って深く堀下げていきます。