先日、5月のある晴れた日、僕は窓を開けてベランダに向かって洗濯物を干していました。
そしたら突然ハチが目の前に現れました。
そのままじっとしていたらハチは僕の膝と膝の間をゆーっくり通って部屋の中まで入ってきました。
見た目からミツバチだとわかります。
3mくらい奥まで入ってゆっくり飛び回っている。
窓を大きく開けて待っていたらそのままゆっくり飛んで出ていきました。
ここは君が来る場所じゃないよ、という意味でカーテンを閉めたらいなくなりました。
数分後、またさっきのハチが現れ、また部屋の中へ入ってきました。
さっきと同様にやがて外に出ていきました。
花に似た匂いがするのかなと思いましたがそうでもなさそう。
その30分後、また同じハチがまた入ってきました。
今度は先ほどよりも部屋の奥に入って、さっきよりも大きく飛び回っていました。
過去にハチを観察した経験を基に考えると、飛び方からして攻撃意欲は全くなく、何かを探しているか興味を持っているように見える。
そのときに推測したのは、多分このハチは女王バチで巣を作る場所を探しているんじゃないかな?
その場所の候補がたまたま僕の部屋になったのだと思ったのです。
ハチには過去に3回刺されたこともあるし、でも攻撃しないハチは安全だけれど、もしこの部屋に巣を作られたとしてもお互いが幸せに暮らして行ける自信はありませんでした。
なので、これより奥に入ってこないように、出て行ったらまた戻ってこないように、それを考えました。
幸い時間はかかりましたが女王バチ(?)は出て行ってくれました。
入ってきてくれてちょっとうれしかった気もした!
さて、話はかわり、少しの関連はありますが、SF作家の星新一さんが書いた「友好使節」という短い物語があります。
物語の概要は、
宇宙人が地球に訪問してきたそのとき、地球人は「さては侵略だな」と思い込み、なんとか彼らを丸め込もうと考える。地球人の思考内容と、宇宙人への話しかける内容の違いがチグハグなことが宇宙人にわかってしまう。その結果おかしな返答が返ってくる、という物語です。
この短い物語は中学校の国語の教科書にも載っていたので良く覚えています。
ハチの行動に戻りますが、あのとき、ほとんどの人はハチをどのようにみなすでしょうか。
多分、人それぞれの思考があり、感情の程度も様々、判断と行動の違いはどうなるのか、十人十色だと思います。
人のどんな心が、その状況をどうとらえるか、ということの一つの例だと思っています。
でも、ハチミツは惜しかったかな?