ここは東京の港区、あるビルのどこにでもあるようなオフィス内の出来事です。

 

当時、僕はツアコンの派遣会社に勤めていてデスクワークをしていました。

日頃から気温には興味があったので温度計がカバンに結びつけてあります。

好きな時に温度をチェック。

「いま何度だろう?」の値が分かると、その温度の空間にいるという認識で、何だか宇宙の一部を感じていいるような気分になれました。

 

毎日室温をチェックするのが習慣でした。

カバンはいつも同じ机の下、同じ温度計、同じ時刻に温度チェック、それを数年間継続しました。

そしてある日おかしなことに気づいたのです。

 

夏はエアコンのおかげでオフィスの最低温度が24℃まで下がった日が何日もありました。

実際はそれを若干下回った日もありました。

 

冬もエアコンのおかげでオフィスの最高温度が24℃まで上がった日が何日もありました。

実際はそれを若干上回った日もありました。

 

温度計の誤差が多少あったとしても夏の最低室温と冬の最高室温がクロスオーバーしたことは確かです。

湿度はエアコンなのでいつも低かったと推測されます。

 

このオフィスでは十何人もの人がデスクワークをしています。

なんと、夏は半袖シャツ、冬は長袖のジャケットで過ごしているのは同一人物、それも何人も。

同じ室温なのになんでこんなに違う服装してるの、みんなおかしいんじゃない?と思っていました。

観察したこのことについて不思議だという印象もありですよね。

でもあとになってこれは普通なことだと思えるようになりました。

 

暑さ寒さの感じ方は、温度だけではなくイメージによっても大きく変化するという例。

室温24℃は夏も冬も同じでしたが、人は室温で薄着か厚着を調整していないということが明確に現れた例だったのです。

 

ちなみに僕は、オフィス内は一年を通して半袖シャツで、それは多分、温度計を毎日見ていたせいもあると思います。

もちろん快適な服装は人それぞれなので半袖を参考にはしないでくださいませ!

 

人の身体はもともと自律神経と代謝機能が発達しているので外気温の変化に順応できるようにできています。

暑いと汗をかき、寒いと熱を作る、などですよね。

ほとんどの人は、例えば室温が25℃でも23℃でも最適な服装を選べば同じ服装で大丈夫なはず。

 

このオフィスの出来事を別な言い方で表すと…

夏は冷房が効き過ぎて、半袖の服装でいくらか身体が冷えても大丈夫。

冬は暖房が効き過ぎて、厚着でいくらか身体が熱くなっても大丈夫。

そういうことも証明されているような実例ですね。

 

エアコンの電気代もったいな~い!

ような気もしますが、しかし、その電気代は気分的な満足感にあてられているはずです。

充分すずしい、充分あたたかい、という満足ですね!

でも過度の冷暖房は自律神経への刺激としては良くありませんが。

 

では、人は普段、何をもって着る服の量を決めているのでしょうか?

これについてはまた別のトピックで!