血液型性格診断と一見科学的に見える話 | ideamngのブログ

血液型性格診断と一見科学的に見える話

先日、今春から増えている血液型性格診断番組に対して多数の抗議があり、放送倫理・番組向上機構(BPO)がテレビ局に対して、番組制作に当たり慎重な対応を求めました。

血液型性格判断は1920年代にある教育学者による論文によって世に広まり、これをもとにして1971年に出版された「血液型でわかる相性」によって一大ブームを引き起こしました。

この血液型によって性格がわかるという説に日本中の心理学者は驚嘆し、上記の1920年代の論文に関して300を超える論文が書かれたといいます。

しかしこの多数の心理学者が血液型性格診断について研究した結果、導き出された答えが「血液型と人格には統計上関連性がない」というものだったのです。

この統計上関連性がないということは科学的根拠がないことよりもはるかに血液型診断を支持する人にとって不利なデータです。

科学的根拠がないだけならば、いまだ解明できないメカニズムによって血液型と性格が関係していると主張することはできますが、統計上関連性がない場合には反論のしようがありません。

この血液型性格診断と同じような性質のものとして、サブリミナル効果があります。

サブリミナル効果は未だに日本では統計上の関連性、科学的な根拠があると考えられていますが、サブリミナル効果については統計上の関連性を証明した論文も科学的根拠を明示した論文も存在しません。

日本でサブリミナル効果が広く一般に膾炙するもととなった話に、「映画館で映画の合間に人が意識できないコマ数でポップコーンとコーラの映像を流したらポップコーンとコーラの売り上げが増加した」というものがあります。

しかしながらこの話が書かれた論文を発表した人自身が数年後に、映画館の統計はデータを捏造したものであると告白しました。

この事実は日本ではあまり報道されず、多くの人は未だにサブリミナル効果を信じています。

ただ血液型性格診断はサブリミナル効果よりも多くの問題を含んでいます。

血液型性格診断の血液型別評価を日本人の血液型分布と比べると、そこにはマジョリティーがマイノリティーを差別する構図が浮かんできます。

そして血液型で人を区別することは、性別で人を区別するよりもはるかに問題が大きいといえます。

なぜなら統計上男女間にはさまざまな有意な差が認められますが、4つの血液型の間には統計上有意な差がないからです。

ジェンダーで男女がその働き方などを区別されていたとき、ほとんどの人はそれが差別であるとは感じていませんでした。

今の血液型性格診断もこれと似たような状況にあると思われます。

また様々なメディアによって広まる「一見科学的に見える話」に対して、メディアから情報を得る私たちは気をつけなければならないと考えます。

メディアは話題になると考えることについては大きく報じますが、前回の報道を否定するような、もしくは話題になりそうもないことについては、ほとんど報じません。

したがってメディアの伝える情報を鵜呑みにせず、注意深く小さな記事にも目を通すようにしなければ誤った認識を持ち続けることになりかねません。

以上のことから、私は今回BPOが放送局に対して注意を促したことは妥当であると考えます。

メディアの無責任な報道を放置することは誤った認識を広めることに繋がります。

表現の自由という憲法上優越的な地位を認められた権利を考えると国家が不適切な報道を制限することが許されない以上、NHKと民放が設立した第三者機関であるBPOが、メディアに注意を促すことは不適切な報道を規制する最も良い手段であると考えます。

近年の健康ブームの中で「一見科学的に見える話」が増えています。

このような「一見科学的に見える話」の中でも科学的根拠、統計上の関連性が低いものについてはある程度のBPOによる注意の喚起が必要であると考えます。

またそれと同時に国民一人一人にはメディアやネットが伝える情報を鵜呑みにしないことが大切であると考えます。


暇な時間を使って毎日更新しようと思って、はじめたBLOGなのですがなかなか毎日は書けませんね。

興味深いニュースが毎日あるわけでもないのに加えて資料集めもなかなか時間を使います。

新聞社の情報をそのまま信じるのも問題が大きいと思いますので。

そういえばこの前のCMカットが著作権法に抵触するという話ですが、未だに朝日新聞しか報道していませんね。

ここまで報道する新聞社が少ないと本当にそんな発言があったのかどうか、疑わしく思います。

新聞社と民放連の関係が深いということも多少は影響しているとは思いますが...