追記:日比FTA交渉に見る日本の強気外交
先日このBlogで書いた日本・フィリピン間のFTA交渉の最新の資料が11月29日に外務省HPに掲載されたので少し追記しておきます。
日比FTA交渉に見る日本の強気外交
まず合意内容を列挙してみます。(括弧内は筆者注、項目番号は共同プレス発表に準拠)
1.物品の貿易
先日記載した通りです。
全体として日本側が相当有利になっています。
2.税関手続
両国間の情報交換・協力を推進(具体的には何も決まっていない)
3.サービス貿易(日本側が主に要求)
市場アクセス及び内国民待遇に適合しない全ての規制に関するリストを作成していく(これから問題点を明らかにしていく)
多くの分野において自由化を後退させず、かつ特定分野で自由化を行なう(現状維持、特定分野については詳細不明)
4.投資(日本側が主に要求)
内国民待遇、最恵国待遇及びパフォーマンス要求の禁止に関する規定を設ける
規定に適合しないすべての例外を明記
投資保護についての規定を設ける(全体として日本の要求通り)
5.人の移動(フィリピン側が主に要求)
これも前回書いた通りです。
日本側はフィリピン人看護師・介護士の受け入れ人数を100人程度に抑える意向であり、実質上フィリピン側の要求はほとんど受け入れられていない。
6.協力
9つの分野において二国間の協力を促進する(FTAではなくEPAであると主張するための項目か?)
7.知的財産(日本側が主に要求)
協力の要素と、適切な知的財産保護及び執行についての要素を盛りこみ、協議メカニズムを通じて、知的財産保護及び執行の強化に向けた協議を行う(具体的には何も決まっていないか?協議の内容次第)
8.競争政策
反競争的行為への取組みを通じ競争を促進するための適切な措置をとり、また、協力する(措置、協力の内容次第)
9.相互承認
交渉を継続(これからの交渉次第)
10.ビジネス環境整備
ビジネス環境を整備する
民間セクターからの代表の参加も可能なビジネス環境整備のための委員会など、協議のための枠組みが設置(とりえず枠組みだけは決定)
以上です。
全体としてみると前回書いたとおり日本側の主張が多く受け入れられているのに対して、フィリピン側の主張はほとんど入れられていないようです。
また物品の貿易、人の移動に関する内容がこの合意では最も意味が大きいと考えられます。
他の部分についてはこれからの協議次第の分野が多くあり、今回のFTA交渉の中心的議題は物品の貿易、人の移動に関するものであったことがうかがえます。
また投資分野についても、投資保護・最恵国待遇・内国民待遇などに関する規定が作られることになっており、思ったよりも投資分野については自由化が進むことになりそうです。
繰り返しになってしまうのでこれ以上は書きませんが、日本は保護主義的でない本当の意味での自由貿易の促進を図るべきであると考えます。
日比FTA交渉に見る日本の強気外交
まず合意内容を列挙してみます。(括弧内は筆者注、項目番号は共同プレス発表に準拠)
1.物品の貿易
先日記載した通りです。
全体として日本側が相当有利になっています。
2.税関手続
両国間の情報交換・協力を推進(具体的には何も決まっていない)
3.サービス貿易(日本側が主に要求)
市場アクセス及び内国民待遇に適合しない全ての規制に関するリストを作成していく(これから問題点を明らかにしていく)
多くの分野において自由化を後退させず、かつ特定分野で自由化を行なう(現状維持、特定分野については詳細不明)
4.投資(日本側が主に要求)
内国民待遇、最恵国待遇及びパフォーマンス要求の禁止に関する規定を設ける
規定に適合しないすべての例外を明記
投資保護についての規定を設ける(全体として日本の要求通り)
5.人の移動(フィリピン側が主に要求)
これも前回書いた通りです。
日本側はフィリピン人看護師・介護士の受け入れ人数を100人程度に抑える意向であり、実質上フィリピン側の要求はほとんど受け入れられていない。
6.協力
9つの分野において二国間の協力を促進する(FTAではなくEPAであると主張するための項目か?)
7.知的財産(日本側が主に要求)
協力の要素と、適切な知的財産保護及び執行についての要素を盛りこみ、協議メカニズムを通じて、知的財産保護及び執行の強化に向けた協議を行う(具体的には何も決まっていないか?協議の内容次第)
8.競争政策
反競争的行為への取組みを通じ競争を促進するための適切な措置をとり、また、協力する(措置、協力の内容次第)
9.相互承認
交渉を継続(これからの交渉次第)
10.ビジネス環境整備
ビジネス環境を整備する
民間セクターからの代表の参加も可能なビジネス環境整備のための委員会など、協議のための枠組みが設置(とりえず枠組みだけは決定)
以上です。
全体としてみると前回書いたとおり日本側の主張が多く受け入れられているのに対して、フィリピン側の主張はほとんど入れられていないようです。
また物品の貿易、人の移動に関する内容がこの合意では最も意味が大きいと考えられます。
他の部分についてはこれからの協議次第の分野が多くあり、今回のFTA交渉の中心的議題は物品の貿易、人の移動に関するものであったことがうかがえます。
また投資分野についても、投資保護・最恵国待遇・内国民待遇などに関する規定が作られることになっており、思ったよりも投資分野については自由化が進むことになりそうです。
繰り返しになってしまうのでこれ以上は書きませんが、日本は保護主義的でない本当の意味での自由貿易の促進を図るべきであると考えます。