憲法改正のための国民投票の方式はどうすべきか? | ideamngのブログ

憲法改正のための国民投票の方式はどうすべきか?

最近、憲法改正の議論が盛んです。

しかし現実には憲法の改正案についての議論ばかりで、憲法改正のために必要な国民投票の方法についてはほとんど議論されていません。

国民投票という形を取る以上、どのように国民の賛否を量るかは非常に重要な問題です。

今回はこの国民投票の方法について考えてみたいと思います。

まず国民投票の方法には次の5つが考えられます。

1.一括して現・新憲法を比べてどちらか一方を選択する方式
2.関係する条文のグループごとに選択する方式
3.条文ごとに選択する方式
4.条項ごとに選択する方式
5.語句ごとに選択する方式

まず1は現憲法と憲法の改正案の全体を比べて一方を選択する方式です。

開票作業が楽で全体の合意が得やすい半面、「集団的自衛権には反対するが知る権利には賛成」というような部分的賛成の人の意見を反映することができないという欠点があります。

それに対して2は安全保障に関することは安全保障で個人の権利に関することはその権利に関係する条文で一括りにして賛否を問う方式です。

開票作業は多少煩雑になりますが、国民のより正確な意見を知ることができ、また国民は条約一つ一つの意味を理解する手間を省くことができます。

3は条文ごとに賛否を問うもので、2よりもさらに正確な意見を知ることができる一方、条文と条文の不整合が発生する可能性があるという欠点が考えられます。

最後に4、5は3よりも細かく分けて選択できるようにするもので、正確な民意を得るという利点は高まりますが、同時に条文の不整合の起こる確率もより高くなります

では、この中でどの方法をとるのが良いといえるでしょうか。

1の方式をとった場合、今の世論を見ているとかなりの高確率で改正案は過半数の賛成を得ることになると考えられます。

どのような内容の改正をするか、細かいところで対立はありますが、「憲法を改正したほうが良い」という意見は政府の働きかけもあって、過半数を越えるようになってきているからです。

また多角的な国際協定の交渉の際に、これに似た一括受諾方式という方法が取られることがあり、この方式で交渉をする時、協定が妥結までいくことが多いことからも、一括して選択させることは改正の実現に有利に働くと考えられます。

しかしながら1の方式を取ることで安全保障と人権などをセットにして判断を迫ることは民意の反映という点で問題があるように思えます。

民意を正確に反映するためには、少なくとも2のように関係する条文のグループごとに選択することが必要であると考えます。

またより正確な民意を反映するという意味では、2よりも3、4、5の方がより優れているといえますが、法律を学んだことのない一般の人に条文ごとの選択、語句ごとの選択をさせるのは少し難しいように思えます。

以上の理由から関係する条文のグループごとに、簡単な解説などをつけて国民に判断してもらうのが憲法改正について最も適切な方法であると考えます。

ただしこの方式をとる場合、どの条文とどの条文が関係しているのかをめぐって新たな論争が起こることも予想されます。

この方式をとる場合には国民の理解を得られる条文の適切なグループ分けが必要とされます。

もしこの適切なグループ分けができないのならば、条文ごとに判断するという方式について考えてみる必要があるかもしれません。