親の子に対する治療拒否と命の価値
病気の子の治療を医師が提案したにもかかわらず、親が子の治療を拒んで受けさせない「治療拒否」が増えています。
厚生労働省の調査では昨年一年間で「治療拒否」を経験したことがある小児科病院が18%に上りました。
また「治療拒否」後に死亡した子供の割合は、医師が救命困難と予測したケースの2.8倍に達しました。
親が治療を拒否する事例の病名は心臓病や白血病、染色体異常に伴う内臓奇形などで、完治させることができない病気が多数を占め、子供の年齢層ではゼロ歳児が58%を占めました。
親が治療を拒否する主な理由は以下の通りです。
1.子供や家族の将来を案じた
2.民間療法など非医学的な代替治療を望んだ
3.夫婦の不和、子供への愛情欠如
4.医療を否定する教義をもつ宗教への信仰から
まず1ですが、治療を施しても子供に障害が残ることから育てる自信がないという理由です。
子供の将来を案じたとなっていますが、この事例では親が自分のために子を犠牲にしているようにしか見えません。
現代ほど障害者が暮らしやすい時代はこれまでありませんでした。
障害者でも生きていこうと思えば充分に生きていけるのが現代です。
ただあくまでも相対的に障害者が生きていくのに現代は暮らしやすいということであり、まだまだ改善すべき点は多々あります。
障害者の生活水準は決して充分に良くはないが、だんだんと良くなってきているというのが実際のところだと思われます。
またこの選択肢は親が「死」を軽く捉えていることや、親が障害者への偏見を強く持っていることを示しています。
子供の多くが人が死んでも生き返ることができると考えていることが問題になっていますが、この問題は現代の成人の「死」に対する認識の甘さから来ているように思われます。
生きていけるのにもかかわらず死を選択することは極めて危険な考え方です。
死ぬと楽になるというような俗説が存在しますが、死の苦しみは生きている時のいかなる苦しみよりも勝るとは考えないのでしょうか。
また「治療拒否」後の子の死亡の割合が医師が救命困難と予測したケースの2.8倍に上ったことを考えると、親が子の治療を拒否しその結果として子が死亡したということで、親は殺人罪に問われるのが妥当であると考えますが、実際に親が罪に問われたことはないようです。
この問題解決のためには子供の治療費や入院費の負担軽減などの社会制度の整備とともに親の子育てに関する考え方、人の命に関する教育を改善していかなければならないと考えます。
次に2ですが、これはテレビの影響が極めて強いと考えます。
このBlogでは何度も書きましたが、メディアやインターネットは根拠のない情報をいかにも科学的根拠があるように発信することが多々あり、それが子供に対して非医学的な民間療法を試す親の増加を促していると考えます。
各メディアは情報の検証を厳密に行なっていくとともに、個人はメディアやインターネットから情報を得る場合にはその内容を客観的に検証する必要があります。
3については完全な児童虐待であり、日々メディアを賑わす、家庭内の不和が治療拒否という形でもあらわれてきているといえます。
ただこの形態の場合でも児童相談所に連絡した病院は半数に留まり、児童虐待のケースでも子が治療を受けるのは難しいようです。
4の医療を拒否する宗教についてはどのような教義であるのか多少興味があります。
以前裁判所で争われたこともある輸血拒否についてはなんとなく理由は理解することができますが、医療を全面的に否定する宗教があるとしたらそれは相当に危険な考え方であるといわざるを得ません。
また子供の治療ということで考えると信教の自由から子は親の宗教を強制されないはずであり、子が親の宗教を理由として治療を受けられないとしたら、それは法律上も大きな問題となる可能性があります。
以上4つの理由について簡単に説明しましたが、総じて言えることは親の承諾なしで子の治療を施すことができる制度を創設する必要があるということです。
自分で自分の治療を拒否する場合にはある程度是認できる点もありますが、親の考え方によって子の治療が拒否されることは許されるべきではありません。
一定の条件を満たした場合には親の承諾がなくても裁判所の決定などによって子に治療を施すことができる制度が必要であると考えます。
ただし親の承諾なく子を治療した場合、親と子との間に不和が生じる可能性が高く、治療をした後のアフターケアについても制度を整備する必要があります。
堕胎件数の増加なども考えあわせると日本の若者の間で命の価値が急速に低下しているように見えます。
この問題解決のためには子育て支援、障害者支援、医療費支援などの社会制度の整備とともに命の大切さを真剣に多くの人々に教えていくことが必要であると考えます。
厚生労働省の調査では昨年一年間で「治療拒否」を経験したことがある小児科病院が18%に上りました。
また「治療拒否」後に死亡した子供の割合は、医師が救命困難と予測したケースの2.8倍に達しました。
親が治療を拒否する事例の病名は心臓病や白血病、染色体異常に伴う内臓奇形などで、完治させることができない病気が多数を占め、子供の年齢層ではゼロ歳児が58%を占めました。
親が治療を拒否する主な理由は以下の通りです。
1.子供や家族の将来を案じた
2.民間療法など非医学的な代替治療を望んだ
3.夫婦の不和、子供への愛情欠如
4.医療を否定する教義をもつ宗教への信仰から
まず1ですが、治療を施しても子供に障害が残ることから育てる自信がないという理由です。
子供の将来を案じたとなっていますが、この事例では親が自分のために子を犠牲にしているようにしか見えません。
現代ほど障害者が暮らしやすい時代はこれまでありませんでした。
障害者でも生きていこうと思えば充分に生きていけるのが現代です。
ただあくまでも相対的に障害者が生きていくのに現代は暮らしやすいということであり、まだまだ改善すべき点は多々あります。
障害者の生活水準は決して充分に良くはないが、だんだんと良くなってきているというのが実際のところだと思われます。
またこの選択肢は親が「死」を軽く捉えていることや、親が障害者への偏見を強く持っていることを示しています。
子供の多くが人が死んでも生き返ることができると考えていることが問題になっていますが、この問題は現代の成人の「死」に対する認識の甘さから来ているように思われます。
生きていけるのにもかかわらず死を選択することは極めて危険な考え方です。
死ぬと楽になるというような俗説が存在しますが、死の苦しみは生きている時のいかなる苦しみよりも勝るとは考えないのでしょうか。
また「治療拒否」後の子の死亡の割合が医師が救命困難と予測したケースの2.8倍に上ったことを考えると、親が子の治療を拒否しその結果として子が死亡したということで、親は殺人罪に問われるのが妥当であると考えますが、実際に親が罪に問われたことはないようです。
この問題解決のためには子供の治療費や入院費の負担軽減などの社会制度の整備とともに親の子育てに関する考え方、人の命に関する教育を改善していかなければならないと考えます。
次に2ですが、これはテレビの影響が極めて強いと考えます。
このBlogでは何度も書きましたが、メディアやインターネットは根拠のない情報をいかにも科学的根拠があるように発信することが多々あり、それが子供に対して非医学的な民間療法を試す親の増加を促していると考えます。
各メディアは情報の検証を厳密に行なっていくとともに、個人はメディアやインターネットから情報を得る場合にはその内容を客観的に検証する必要があります。
3については完全な児童虐待であり、日々メディアを賑わす、家庭内の不和が治療拒否という形でもあらわれてきているといえます。
ただこの形態の場合でも児童相談所に連絡した病院は半数に留まり、児童虐待のケースでも子が治療を受けるのは難しいようです。
4の医療を拒否する宗教についてはどのような教義であるのか多少興味があります。
以前裁判所で争われたこともある輸血拒否についてはなんとなく理由は理解することができますが、医療を全面的に否定する宗教があるとしたらそれは相当に危険な考え方であるといわざるを得ません。
また子供の治療ということで考えると信教の自由から子は親の宗教を強制されないはずであり、子が親の宗教を理由として治療を受けられないとしたら、それは法律上も大きな問題となる可能性があります。
以上4つの理由について簡単に説明しましたが、総じて言えることは親の承諾なしで子の治療を施すことができる制度を創設する必要があるということです。
自分で自分の治療を拒否する場合にはある程度是認できる点もありますが、親の考え方によって子の治療が拒否されることは許されるべきではありません。
一定の条件を満たした場合には親の承諾がなくても裁判所の決定などによって子に治療を施すことができる制度が必要であると考えます。
ただし親の承諾なく子を治療した場合、親と子との間に不和が生じる可能性が高く、治療をした後のアフターケアについても制度を整備する必要があります。
堕胎件数の増加なども考えあわせると日本の若者の間で命の価値が急速に低下しているように見えます。
この問題解決のためには子育て支援、障害者支援、医療費支援などの社会制度の整備とともに命の大切さを真剣に多くの人々に教えていくことが必要であると考えます。