日本国債の価値は? | ideamngのブログ

日本国債の価値は?

12月1日、政府は日銀保有の国債について、2004年度に償還時期を迎えた長期国債で、一年物短期国債に乗り換えたものの一部をさらにもう一年短期国債に乗り換えるよう日銀に要請しました。

乗換えとは日銀が保有する長期国債で2004年度に償還時期が来たものについて、国債の計画的償還を目的として、一年だけ短期国債に乗り換えることを例外として認めた制度です。

しかし政府は来年度以降の国債の償還本格化に備えて今年もまた国債償還を先延ばしすることを日銀に要請したのです。

国債の新規発行額は小泉政権成立以来増加し続け、2004年度には37兆円に達しました。

国債及び借入金現在高は700兆円を越えており、すでに尋常な金額ではなくなっていると言わざるを得ません。

以前海外の格付け会社が日本の国債に途上国並みの格付けを行い話題になったことがありましたが、私はあの格付けは妥当であると考えています。

あの時、日本のメディアは概ね格付けが低すぎるという評価をしましたが、税収が42兆円を切る国が700兆円の国債を発行していると言う状況は、多くの途上国よりもはるかに財政状況が悪いのではないでしょうか。

政府が国債の買い手として個人を意識し始めたことにも日本国債の危うさが見え隠れしています。

格付け会社が途上国並みの格付けを日本に与えたことからもわかるように、大口投資家にとって日本国債の評価はすでに相当低くなっており、そのため国債の大口投資家の買い手がいなくなったことが、政府が国債の買い手として個人を意識し始めた理由に思えるからです。

しかしながら国債問題については有効な打開策がないのも事実です。

ただ以前に日本国債が海外の格付け会社に低い評価を与えられたとき、評価が低すぎると考える人が多数存在したということが、この問題の解決を遅らせているように思えてなりません。

このまま行くと日本は国債の償還を踏み倒すかもしれないと海外から捉えられたからこそ、先進国がそろって最高評価を得ている中で、日本だけが途上国並みの評価しか得られなかったのであり、この事実を日本はもっと深刻に受け止めるべきだと考えます。

また日本国債の話になると決まって「アメリカ国債を売却すれば大丈夫」というような楽観的な意見がだされますが、日本のアメリカ国債保有総額は40兆円から50兆円程度と言われており(政府はアメリカ国債保有額を公表しておらず、正確な額は不明)700兆円と比べると全くスケールが違います。

またそれはODAについても同様のことが言えます。

日本国債の踏み倒し、それによる円の暴落を防ぎ、国債を完全に償還するためには日本人一人一人がもっと真剣に国債の償還について考えなければなりません。

私は極度の合理化、効率化には反対なのですが、ここまで状況が悪化している政府については合理化、効率化を進める以外に選択肢がないように思えます。

社会保障費が減少することを望めない以上、公共事業費、防衛費をはじめとする各種歳出の減額はやむをえないと考えます。

また必要であれば増税と言う選択肢もあると考えています。

ただし停滞する経済状況の中でパートやアルバイトとして働く人が増えたことで、労働者の生活は相当に厳しいものになっています。

この状況を踏まえて増税は所得税の最高税率の見直しなどによる高収入の人、法人の負担増の後に低所得者層の負担増を議論すべきであり、消費税などの逆進性(注)を持つ間接税の安易な増税はすべきではないと考えます。



注)逆進性とは所得が増えるほど負担が軽くなる税金のこと。消費税などの所得に関わらず一律の税率を課す税金では、実質上低所得者の方が負担が重くなるとされる。