日本語には「しい」の付く形容詞が沢山あります。

美しい、楽しい、優しい、易しい、難しい、煩わしい、苦しい、痛々しい、雄々しい、いやらしい、

悔しい、芳しい、恋しい、悲しい、寂しい、卑しい、賤しい、貧しい、可愛らしい、うらやましい、

ややこしい、夥しい、珍しい、清々しい、馴れ馴れしい、乏しい、荒々しい、猛々しい、

浅ましい、懐かしい、艶めかしい、麗しい、如何わしい、怪しい、待ち遠しい、長々しい、

疎ましい、厳しい、恥ずかしい、輝かしい、微笑ましい、涙ぐましい、白々しい、みずみずしい、

重々しい、相応しい、見苦しい、汚らわしい、押しつけがましい、若々しい、軽々しい、

小賢しい、望ましい、素晴らしい、そそっかしい、親しい、美味しい、恐ろしい、女々しい、

大人しい、目覚ましい、久しい、正しい、淋しい、妬ましい、せせこましい、由々しい、鬱陶しいなどなど。


「しい」の付く形容詞は人の精神の動詞です。

人は「しい」の付く形容詞の世界に住んでいます。


ですが人間社会、人間の文明の世界には「しい」の世界はありません。

コンピューターの世界には「しい」の世界はありません。

こうなったらこうなるという『当たり前』の世界です。

ですから「しい」がありません。

『当たり前』しか無く、珍しいものが無いのです。

人間の文明が行き着く所は、「しい」の世界ではない所です。

「しい」の世界を完全に破壊しつくすのです。