物語の始まりは、の番外編です。
トルーマン・カポーティー 遠い声 遠い部屋
彼はふとそこで、何かを置き忘れてきたように
足を止め、茜色(あかねいろ)の消えた垂れ下
がりつつある青さを、後に残してきた少年の姿
を、もう一度振り返って見るのだった。
遠い声 遠い部屋とは
米国の作家、トルーマン・カポーティー(1924~1984)の19歳
の時の処女作ミリアムに続く作品。少年から大人になろ
うとする時間のみずみずしい感性が息づいています。
トルーマン・カポーティ 「遠い部屋 遠い声」
河野一郎訳 新潮文庫
