ギャンブル依存症は、金銭感覚が狂い借金を重ねる病気です。
私がパチスロで1日に負ける額で多かったのは3万円~5万円、多い日には10万円以上負けていました。
1日に3万円や5万円、お金を無くして、自分は頭がおかしいのではないかと思いながらも、止めることができませんでした。
手持ちのお金が無くても、消費者金融のカードローンを自分の貯金と勘違いして使ってしまいます。
引き出す額は1回3万円~5万円、負けてその日のうちに同じ額をもう一度引き出すこともありました。
そして、カードローンの1枚目が上限に達すると、2枚、3枚とカードをつくっていきました。
私がパチスロ依存の真っ只中のときは、借金が550万円に膨れ上がるまで、パチンコ店で負けてはATMへ行き、借金を繰り返す毎日でした。
ギャンブル依存症からの回復には、借金を返済しながら、これ以上借金をしないで生活し、狂った金銭感覚を修正していくことが大切になります。
そのためには、毎日の自分のお金の管理を、依存症者である自分自身で管理する練習が必要です。
薬物依存症の民間のリハビリセンター「ダルク」でも、1日あたり2200円の生活費を、まとめて1か月分、あるいは1週間分、入寮者の希望や状況に応じて渡すようにしているそうです。
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薬物依存を越えて―回復と再生へのプログラム
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この生活費は、家族がおさめた入寮費から支払われるのですが、仮にパチンコをして全額使いこんだとしても、それ以上の費用は渡さないそうです。
自分の行動に責任を持つことが回復へのトレーニングの一つだからです。
入寮者の生活費をダルクが管理することはないのは、生活費を自由に使えることがクスリを使わない自制心を養うことにつながるからだといいます。
また、ダルク代表の近藤恒夫さんは、自身がスリップしないために、外出の時は意識的にお金を5000円以上、持ち歩かないようにしていたそうです。
お金を持ち歩かないこともクスリからの回復のためには重要だ、ということを身をもって経験されています。
ギャンブル依存症者の方は、
①お金を5000円以上持ち歩くのは止める
②1日の生活費を決めて、その範囲の中で生活する
お金のコントロールを練習してみませんか。
パチスロ依存症は「お金のコントロールの病気」~「私」の心の観察より~