

「蛇にピアス」の予告編を観てもやっぱり痛そうなシーンで無理だな~なんて思っていたんですが、やっぱり監督が蜷川幸雄氏、主演が吉高由里子とくれば観に行くしかない

吉高さんは「紀子の食卓」「転々」、TVでは「あしたの、喜多善男」で気になる女優さんでした。
ギャルで明るく軽い印象なのに、揺るぎない女性の芯の強さを感じていたから。
「蛇にピアス」は期待を裏切らない素晴らしい初主演作。
この監督なら体当たりの演技も惜しくないだろうし、出来上がったものも美しく、ダークで、しかも透明感のある作品。
ただ、もっと欲を言うならば「傷みでしか生きている実感を感じない」と、刺青が済んだ後お酒に走るルイの空虚さが、何故にそうなったのか不思議で私は共感できなかった。
でも、もしかしたら同年代のギャルは思いっきり共感するのかもしれない。
色んな世界があって当然なのですが、突き詰めるとこの映画は楽しめないな

美術館でアートを観たかのような余韻に浸っていたところ、エンドロールでcharaの心地よい歌声を遮るギャル3人組の会話

始めはちょっとムッとしたんですが、これが意外と面白い

「アマ、チョーカッコいい

「あの真相、知りたくね~

「あれ、シバがアマ殺してるよね

「首閉めるシーンなんか、チョー痛そうだし~」
ってな具合に、明るくなるまでしゃべりっぱなし

普通、退場してから話すけど…
charaの歌声を遮るくらいの大きな声で、みんなに聞こえるように言わなくても

まあ、私は楽しませていただきましたが。