本日のテーマは、
「ヘモグロビンA1cから、▲0.4してみる。」です。
数年前に、日本のヘモグロビン値を国際基準に合わせよう!ということで、病院の検査値の表示がNGSPと言われる基準値に変わりましたね。
国際基準の表示方法に合わせると、日本の基準で使っていた数値の+0.4%で表示されることになったのでしたね。
日本の表示では6.1%だよ…と言っていたものが、国際基準では6.5%と表示されることになったのです。間違えないよう、数値の横にNとかJとか記号が書いてあるので、どちらの基準の値なのかはちゃんと見分けがつくのですが、最初はなんだか馴染まなくて、突然数値が高くなっちゃったような気がしていました。
が、月日とともに新しい国際基準にもだんだん慣れてきて、+0.4%された数値を告げられても、最近は違和感を感じなくなりました。
2月の外来は、お正月のあとだったこともありヘモグロビンA1Cの値は7.1%と、前月比+0.2%でした。ポンプとカーボカウントを始めて以来約2年、初めての7%越えとなってしまいました。
なんかショック…、
と思いましたが、先生には「一型でこの数値なら、大変よく管理できていますよ。」と逆に褒められてしまいました。
…先生、何言ってんのさ…。
だって7%越えちゃったじゃんか…。
と思った私でしたが、次のように先生が私を異様に褒め称える様子を聞いていると、お気楽ipocoさんは、だんだん持ち上げられてゆきました。
ipocoさん、これはすごいことなんですよ…
だって、考えてみてくださいよ。
前は0.4%を引いた値だったでしょう?
国際基準で7.1%ってことは、前の表示なら6.7%ってことですよ。前は、その値でもいい方だって思ってたでしょう?つまり、そんなに悪くないんですよ。え、でもこの数ヶ月、ヘモグロビンは右肩上がりだって?
いやいや、先月は正月だったでしょう。
正月は上がるんもんなんです。
そういう季節なんですよ。
上がったって言っても、合計で0.何%ですしね。
気にすることないですよ。ちゃんとやってればね、また春がきたら数値は元に戻りますから。
ウンウン、もう僕、あなたに教えることなんかないよ。これでお金もらうの、申し訳ないくらい。
…。そ、そうかなあ?
こうして、先生の口車?にうまく乗せられた私は、いつもよりも更に脳みそハッピーな感じになり、
ラララ~♫今月も頑張ろ~♬
と、お気楽な感じで診察室を退出して家路に着きました。
みなさんも、「もうこの先、糖尿病と生きていく自信なんかない」と思った時には?ちょっとやってみて下さい。はい、今月のヘモグロビンから0.4%引いてみましょう。それがあなたの、もうひとつのヘモグロビン値(J)です。
ただの「数字の見た目マジック」なんですけど、私の場合はそれだけで、まあなんだかいいかも?という、何の根拠もない、お気楽な安心感が少しだけ湧いてくるような気がしました。
普段は、国際基準でなるべく厳しいコントロールを目指して、コントロールに疲れちゃった時だけは昔のやり方を思い出して「日本基準なら▲0.4%だから!」という気分になって数字を眺めてみると、少し気が楽になるかもしれません。
病気と一緒に長く生きていると、うまくいかないことが沢山ありますが…、
たまには自分を許してあげることも必要だと思いますし、視点を変えて現状をごまかす技術?があると、ちょっとだけ気持ちが楽になるようです。
常時許しつづけ、常時ごまかしちゃダメですよ。
体に良くないですから。
たまにですよ、たまにね。
ラララ~♫
今月もipocoと一緒に頑張ろう~♬