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こんにちは。ipocoです。

本日は、インスリンポンプのチューブのおはなしです。


が、その前にタイムリーな話題を少し。

先日、郵便で病院から一通のお手紙を頂きました。何でも、インスリンポンプのリザーバー(インスリンを入れてポンプにセットする容器)に不具合があるのがわかり、特定のロット番号の製品をメーカーが自主回収しているとか。

インスリンを押し出すゴムの部品に小さな溝があり、隙間からインスリンが漏れ出して高血糖になる可能性があるんだそうです。そんな小さな溝でも、超微力の圧力をコントロールするインスリンポンプでは、異常をきたす事があるのですね。

幸い、私の持っていたリザーバーは該当のロット番号ではありませんでしたが、引き当ててしまった方は原因不明の高血糖などを経験されたのではないでしょうか。ポンプは便利でメリットも沢山ありますが、同時に今回のように何らかの不具合があれば、あっという間に高血糖やケトアシドーシスになるリスクも備えているのだという事を、改めて認識しました。



さて、本題です。

ある日、何の気なしにふとポンプから出ているインスリンのチューブを見たら、結構大きな空気のカタマリが入っているのに気がつきました。チューブの中に、幅5ミリ位の空気が間隔をおいて2つほどありました。


…。



そこで、
「この空気が押し出されて体内に入ったら、どうなるんだろう…。」と、考えてみたのです。

インスリンの代わりに空気が注入されてしまうので、その分高血糖になることは当然予想されます。

が、一体それは何単位分のインスリンに相当するのでしょう?実際にどの位高血糖になるかは予測が難しいので、実際に高血糖になってから追加打ちで補正の対応をするとしても、参考程度には知っておきたいな。

そこであちこち情報を探してみたのですが、カニューレの箱についていた説明書にも、メドトロニックさんのホームページにも書いてません。

うーむ。やっぱりそんなこと、誰も気にしないものなのか。

それでも、チューブの長さが60㎝という事は箱にはっきりと書いてありましたので、このチューブを満たすインスリン量が分かれば、あとは自分で計算できそうです。よし、算数だ!

そこで、メーカーに直接電話して聞いてみました。



アーもしもし、ipocoですけど。

60㎝のチューブって、インスリンは全部で何単位入るの?教えてください!

「正確な数値は出ていませんが、おおよそ8単位から10単位くらいです。」

ふーん。そうなのか。
どうもありがとう!

8~10単位。
わりと、アバウトなんですね。
きっと、製造上の都合でチューブの太さが厳密には一定でないとか、長さが微妙に違うとか、色々あるのでしょう。

さて、この情報を元に、チューブ1㎝あたりのインスリン単位(u)を算出してみました。

チューブを満たすインスリン総量が、
・8単位の時…8u ÷ 60㎝≒0.13u/㎝
・9単位の時…9u ÷ 60㎝=0.15u/㎝
・10単位の時…10u ÷ 60㎝≒0.17u/㎝
となりました。

平均で、1㎝あたりおおよそ0.15単位。ふーん。


さらに、0.15単位のインスリンが空気で注入されてしまった場合、血糖値はどの位上昇するのでしょうか?

インスリン効果値でもとめてみます。
例として、インスリン効果値50(1単位50mg/dl下がる人)の場合ならば

50×0.15単位=7.5mg/dl。

インスリン効果値によって個人差は出そうですが、仮に1㎝の空気が入ったとしたら、だいたい10mg/dl前後の上昇があると考えればよさそうです。

意外と大した事はなかった…。
大雑把なipocoは空気を無視する事に決めました。


ただ、ポンプのコールセンターのお姉さんによると、
「空気が入った」という理由では、追加の補正インスリンを注入しないでください。
実際に高血糖になったときに、お医者さんの指示に従った量で注入してください。ということでした。

カニューレを交換するとき、リザーバーの中の空気は結構しつこく叩いて抜いているのですが、それでもなかなかすべてを抜く事は難しいですよね。

ご参考までに。




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