この日は、例年にない寒さとなった。
朝は下界が見えていたのだが、濃い霧が出てくる。
気温はどんどん下がってきた。
観光センターのおじさん達は、雪でも降りそうだなと話すくらい。
それでも、ぼちぼち登山者が入っている。
でも、霧はそれなりに楽しめる。
いつもとは違った表情を見せてくれるからだ。
どうです、この木立。
いいですね。
まるで、もののけ姫のダイダラボッチや、コダマが出てきそう。
コロボックルもいるかもしれない。
妖精さんや妖怪さんや魔女でも潜んでいそう。
聞こえてくるのは、山鳩とキツツキとウグイスたちの鳴き声。
ずーっと居たいけど、帰りの電車も予約してあるし……。
と、山に来るといつ思う。
本来なら、こんな山が見えているんですけどね。