さあ、あなたは本当に自由でしょうか?
山田隆文の歯医者さん日記

 自信を持って言えますか?

 さあ、トンボさんは自由でしょうか?

 答えは、どちらでもありません。
 だって、自由とか、不自由とか、考えた事なんてないんですから。

 自由とか、不自由という概念を作りだしてしまったのは、私たち自身だからです。

 さあ、自由。

 辞書をひいてみましょう。
「強制や束縛を受けずに気ままにふるまえること」とあります。
 libertyは選択の自由。
 freedomは束縛からの自由。
 そんなニュアンスです。

 自由とは、強制や束縛をを否定した状態。

 あれ、変ですね。

 さあ、あなたの自由を考えてみましょう。

 あなたは、本当に自由ですか?
 あなたは、本当に自由に選択をしていると言えますか?

 自由に選択した。
 そんなつもりでも、あなたには、たくさんの修飾があります。

・生まれた国
・生まれた土地
・家庭環境
・お友達
・保育園・幼稚園・小学校・中学校・高等学校
・専門学校・大学・大学院
・仕事
・家族
・趣味
・信条
 ……。

 いかがですか?

 だって、日本語と英語だけだって、考え方も違います。
 仏教とキリスト教だって違います。
 
 みのもんたさんの「秘密のケンミンSHOW」だけだって、お国柄があんなに違います。

 だから、私たちは、生まれてから今までの間に、たくさんの修飾を受けています。
 そして、何かを選択する際に、かならず、ヒューリスティクスがあるんですね。

・あなたの好きな食べ物は何でしょうか?
 それが、両親が好きだったからとか、土地柄の作物だからとか、彼や彼氏が好きだからとか、テレビや本でダイエットによいなんて言っていたから、なんてことは、絶対にありませんね?
・あなたの好きな色はなんでしょうか?
・あなたは、どうやって、学校を選択したんでしょうか?
・あなたは、どうやって、今の仕事を選択したんでしょうか?
 ……

 さあ、あなたは、自信を持って、今の選択が、何の修飾もない、あなた自身の自由意志で選択をしたんだって、言えますか?

 あれ?
 そう思いますね。

 あなたには、たくさんの知識や習慣があります。
 あなたが、自分で身につけた知識やスキルもあります。
 あなたが、知らないうちに、身につけてしまった習慣もあります。

 あなたは、物事を見る時に、ついつい、その色眼鏡で物事を見てしまいます。
 あなたが何かを判断する時に、あなたは、これまでの経験に照らし合わせます。
 そして、判断をします。
 あなたの積み重なった経験は、あなたの心のコンピューターに様々なプログラミングを施します。
 こんな時には、こう反応させよう。
 あんな時には、あんな風に反応しよう。

 さあ、その経験が、必ずしも正しいって、誰に判断が出来るんでしょう。
 あなたのコンピューターのプログラムが、絶対に正しい答えを出すかって、誰に判断が出来るのでしょう。

 あなたには、自信がありますか?

 あなたが、手放せない何か。
 それを、煩悩と言います。
 あなたが、手放せない何か。
 それを、執着と言います。
 気がついていても、気がつかなくても、あなたの行動原理の規範となっているものです。
 でも、真ん中には、あなたのアーキタイプがあるんですね。
山田隆文の歯医者さん日記

 あなたの、心の曼荼羅には、ちゃんと、あなたの元型が保存されています。

 それが、本当のあなた自身です。

 さあ、これから何かを選択する時に、ちょっとだけ、考えてみてください。

 「これは、本当に、私の心から選択したことなんだろうか?」
 「誰かの意見は入っていないよね!」

 そのための、一つのテクニックがあります。

 あなたの心に訊いてください。

 「楽しい?」

 もし、「楽しくないけど、仕方がない」なんて答えが出たら、それは、間違った選択です。

 「わくわく」
 これが一番ですよ!