山田隆文の歯医者さん日記

 西方浄土にあるという極楽さん。
 さあ、みんなで、悟りの道を目指していきましょう。

 前にも書いたように、別に、お釈迦様レベルになれなんて言ってません。
 ちょっとした、悟りで良いんです。
 なにも、難行苦行をしなさいなんて言っていません。
 ちなみに、比叡山では、一度入山したら12年は下山できないそうですが……。
 そこまでやれなんて、一度も言ったことはありませんよ。
 その種は、毎日の生活の中にあるはずです。
「ああ」という瞬間で良いんです。
 何か、良いことを思いついた瞬間です。
 感動の瞬間です。
 何かに、気づいた瞬間です。
 それを、積み重ねていけば良いんです。
 これなら、できそうですね。

山田隆文の歯医者さん日記

 悟りの道に進むのに、お釈迦様は20個の注意事項を説いています。
 これは、ちょっと難しいぞと言うことです。
 でも、それを逆にすれば良いんですね。

 1:貧しいのに、施すこと
    お金がないのに、寄付できない?
    そんなことはありませんね。
    何もお金ではありません。
    知識でも、技術でも良いんです。
    あなたの出来ることをすれば良いんです。
 2:慢心して、道を学ぶこと
    茶一杯の禅事ですね。
    慢心で一杯のお茶碗に新しいお茶は注げません。
    まずは、不安や心配をからっぽにしましょう。
 3:命を捨ててまで、道を求めること
    命を捨てたら、道は進めません。
    難行苦行はしなくても良いんですよ。
 4:仏の在世に、生を受けること
    これは、お釈迦様の住んでいた時に、一緒にという意味でしょうか?
    あるいは、一足飛びに、仏の世界に。
    これは無理です。
    一歩一歩確実にです。
 5:仏の教えを聴くこと
    相手は、瑞雲の上にいます。
    聴くのは、あなたの心の声ですね。
 6:色欲を堪え忍んで、いろいろな欲を感じないこと
    前に、女性をおんぶして、川を渡してあげたお坊さんの話をしましたね。
    おっと、1月の学会は、秋葉原で、AKB劇場のすぐ近く……(笑)。
 7:良い物を見て求めないこと
    私も、新しいMacが出ると、欲しくなっちゃいますが……。
    今日は、アップルストアのお年玉特売日です!
    おっと、いけない。
    倹約、倹約!
    嫉妬は、自分の分を知るためにあるのですね。
 8:権威があるからといって、権威で人を従わせたりすること
    人は、権威や権力に弱いです。
    レミゼラブルの、ジャベール警部みたいです。
    フォンティーヌの弁解を、「私は、もう20年もそんな弁解を聞き飽きた」
   なんて言っちゃうくらいですから!
    でも、力のある人ほど、実は謙虚です。
 9:辱められても、怒らないこと
    頭を叩かれたお坊さんお話しを書きましたね。
    イエス・キリストは、「右の頬を叩かれたら、左の頬を」なんて言いますが……。
    ちなみに、私の出身の群馬県なら、3倍返しが基本です(笑)。
    なんて冗談はさておき……。
    前にも書きました。
    ハンターハンターで、ゴンが言います。
   「その人を知りたければ、
    その人が、何に対して怒りを感じるかを知れ」(第1巻より引用)
    名言です。
    それくらいのちっちゃなことで怒るのか、それとも、超大変な時に笑うのか。
10:何が起きても、無心であること
    不動心です。
    悪魔の誘惑にもめげなかった、イエス・キリストやお釈迦様やファウストですね。
    もし、恐れや怒りや嫉妬の本質が理解できれば、少々のことでは動じません。
11:広く学び、深く究めること
    私たちは、自分だけの知識をひけらかそうとします。
    でも、知識って、もっと広いものですね。
    好奇心です。
12:初心者を軽んじてしまうこと
    つい、先輩が後輩に言ってしまします。
   「そんなことも出来ないの?」「誰に教わったの?」
    でも、自分だってはじめは新人だったのに……。
13:慢心を取り除くこと
    私は素晴らしい。
   「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」ですね。
14:良い友人を作りましょう
    説明の必要なし。
15:道を学べば、悟れるとは思わないように
    悟りは、知識ではありません。
    難行苦行をしたら、「私は悟った」なんて言えません。
    学歴があるから、博士だから……。
    そんなもん、悟りの前では、なんの価値もありませんよ。
16:外界の環境に動じないこと
    これも不動心ですが……。
17:相手の能力を知って、教えて説くこと
    前に、こんな同僚の話をしましたね。
   「私は、レベルを下げて講義が出来ません」(笑)
    こう言うのを、箱入りと言います。
    聴衆の居ない講演はありません。
    学生の居ない講義もありません。
    相手に合わせて、ちょうど、相手にぴったりのお話しをしなくてはなりません。
18:心をいつも平らかに保つこと
    感情をなくせとは言っていません。
    感じるなとも言っていません。
    素直に感じて、素直に流して良いんです。
    怖がっている自分が居る、
    怒っている自分が居る、
    嫉妬している自分が居る、
    喜んでいる自分が居る、
    同情している自分が居る、
    情熱を感じている自分が居る、
    そして、その先に、無条件の愛、つまり、慈悲の心があります。
    これらのすべての感情を統合したものが、悟りなんですね。
19:是非をあげつらわないこと
    良いとか悪いとか判断をしないことです。
20:良い手段を学び知ること
    悟りのための、最良の方法を学びましょう。

 ってことです。

 私たちの住む現在から、2500年も前に、これだけのことを考えていたって、素晴らしいですね。
 今でも、ちゃんと通用します。