さあ、まず、聴くことがコミュニケーションのスタートラインでした。
 でも、自分の中にも、聴いていない部分があります。

 もちろん、相手にも……。
山田隆文の歯医者さん日記

 かならずしも、あなたの話を、相手が一生懸命に聴いているとは限りません。
 むしろ、浮気をされています。
 つまらない話なら、聴いてくれません。
 興味のない話だったら、見向きもされません。
 あたりまえのことです。
 それを、ドラエモンのジャイアンのように「俺の話を聴け!」なんてできると思いますか?

 よく、成人式が荒れているなんて報道があります。
 私も、自分の成人式の時に、高校の先輩の、中曽根康弘元総理大臣が来られて、話をしてくれました。
 でも、途中で、「うるさい!」と切れました。

 こんな話もあります。
 有名な落語家の立川談志さんです。
 ある講演会で、途中で話をやめて、帰ってしまったなんて逸話があります(笑)。

 でも、これは、演者の独りよがりかもしれません。
 もし、聴衆の心をつかむ話をしていれば、会場は、し~んと静まりかえり、一言も聞き漏らすまいと、一生懸命に聴いてくれたでしょう。
 楽しいところでは笑いが漏れ、悲しいところではすすり泣きが聞こえるかもしれません。

 会場がざわつく。
 携帯電話をいじる。
 寝る。

 これは、話がつまらない証拠です。

 最近のFDでは、講義をしていて、学生が寝るなんてのは、学生が悪いのではなくて、講義がおもしろくないから、先生たちは、もっと勉強をして、学生が寝ないようなアクティブラーニングをせいという方向になっているくらいです。

 では、なぜ伝わらないのでしょうか?

 もちろん、聴き手に興味がわかないからに他なりません。
 それには、相手の話をいかに傾聴するかが重要だと言うことですね。

 そして、話す内容を、自分で整理をしていない。
 ここにつきます。
山田隆文の歯医者さん日記

 あなた自身が、話す内容を理解していない。
 だから、どう話していいかわからない。
 話す内容も支離滅裂。
 自分では、わかったつもりになっているので、重要な事項は省略されてしまっている。
 などなどなど……。

 これでは、どうしたって、相手には伝わりません。

 だから、基本はこうですね。

 5W1H。
 いつ。
 だれが。
 どこで。
 なにを。
 なぜ。
 どのように。

 これが、入っていなければ、伝わるはずもありません。

 携帯電話のない時代には、待ち合わせだって大変でした。
 渋谷で、◎×時に。
 なんて約束をしたって、一人はハチ公前で、一人はモアイ像の前で、別の人は109にいるかもしれません。
 これでは、出会えません。

 でも、こんなコミュニケーションのディスオーダーはたくさんあります。

 いつ。
  そのうちでは、つたわりません。
  何月何日の何時にといわなくてはなりません。
 だれが。
  もし、お店を予約するなら、人数だって必要です。
 どこで。
  もちろん、場所を伝えなくては……。
 なにを。
  ご飯食べよう。
  でも、一人は日本食で、一人はイタメシで、一人は中華をイメージしていたら……。
  これでは、昔のデパートの最上階の何でもおいてあった食堂や、ファミレスしか行けませんね(笑)。
 なぜ。
  なんとなく?
  お誕生日会もしれないし、歓迎会かもしれないし……。
 どのように。
  交通手段もあります。
  金額もあります。
  誰が予約するの?
  誰がみんなに連絡するの?
  などなどなど……。

 いろいろなことを考えないとけませんね。

 でも、ルールさえしっかりわかっていれば。
山田隆文の歯医者さん日記

 コミュニケーションだって、すっきりなんです。