うちの専攻科は、学位授与機構の認定専攻科である。
 http://www.niad.ac.jp
 なので、3年制+専攻科1年で、大学卒業と同等の学士がもらえる。
 もちろん、ハードルもある。
 まずは、決められたカリキュラムが、認められなくてはならない。
 その上で、論文(卒業レポートという位置づけですが……)を書く。

 その締め切りが昨日だった。
 さて、学生さんたち、なれない実験をして、文献を探して、表をつくり、t検定もやってみて、グラフを描いて、A4サイズで17枚もの長い論文を書く。
 って、たぶん、人生のなかで、一番長い文章を書いただろう。

 でも、支離滅裂(笑)。
 主語はどこ?
 述語はどこ?
 文章長いんですけど……。
 まるで、大江健三郎さんの小説のような……。
 解説書が必要になります。
 いきなり、略語?
 その、考察、どっから出てきたの?
 だいたい、口語体ですから……。
 シナリオでも、講演原稿じゃないんだから……。
 などなどなど、突っ込みどころ満載。
 夏休みもあったので、そのときに準備をしていれば、楽だったのに、直前まで、動かない。
 って、それって、あなたの問題ですから、って、笑って突き放す。

 まあ、そうも行かないので、チェックをする。
 「ここは、どうなってるの?」
 と、訊いただけでフリーズする。
 だって、実験やった人しか、知りませんからね!
 「初めて読んだ、しろうとが、わかるような文章にね!」
 といっても、私が読んでも、起承転結が意味不明(笑)。
 その文章を、学生が書いた意味を変えないように、なんとか、読める文章にするのが一苦労(汗)。
 さあ、完成!
 と思ったら、とある学生さん、明日の帰省のバスを予約してあるなんて宣います。
 をいをい、どこでプリントとするんだい?
 挺出書類は大丈夫なんだよね?
 結局、寮で、深夜まで印刷をしたらしい。
 ちなみに、17頁を五部挺出、そして、保存分と、予備と、担当の先生に渡す分に……。
 数百枚はある。
 インクは足りたのか、ちょっと心配になる。
 私の学位論文の頃は、プリンターもインクリボンで、真夜中に切れて、ひどい目に遭ったことが何度もある。
 今のプリンターは性能がいいから大丈夫だろうが……。
 まあ、その学生は、無事にバスに乗ったらしい……。

 ということで、今年の学生も、まあ、なんとか、無事(?)に論文を送れたらしい。
 一安心である。

 次は、12月の試験である。