たまには、本業の歯科ネタを。
盆暮れ正月は、腫れたり痛んだりする患者さんが多い。
なぜか、歯医者さんが休みの時に、トラブルが起こるのは、マーフィーの法則みたいだ。
さて、この患者さん。
3年ほどP(歯周病)を中心に診ている。
この歯も、遠心(口の奥の方)の歯周ポケットが深く、根尖(根っこの先)まであった。
何度か腫れも繰り返したが、根管治療をして、スケーリング(歯石取り)やルートプレーニング(歯の根っこをつるつるに滑沢化する)も頑張って、多少の動揺はあるものの、おちついていた。
まあ、何度か腫れたら抜きますね、なんて、引導も渡してあった。
で、私も、学生を連れての体育大会の出張や、夏休みで、2週間ほど診られなかった。
案の定、腫れたとのこと。
垂直的な動揺もあるので、抜歯と相成った。
さて、一生懸命、歯石を取ったつもりである。
歯科衛生士さんも、頑張ってくれた。
でも、ちょうど、左上の第一小臼歯と、第二小臼歯の間が狭い。
手用のスケーラー(歯石を取る機械)も、超音波スケーラーのチップも、どうやっても入らない部分であった。
もちろん、歯周外科手術の適応でもない。
抜いてみたら、その部分に、歯石がごっそり。
治療の限界を感じた。