プロメテウス先行上映を観てきました。
 リドリー・スコット監督の作品です。
 リドリー・スコットと言えば、かなり、刺激的で、独創的な自分の世界を演出します。
 先の、スパイダーマンやアベンジャーズが、エンターテイメントだとすれば、こちらはハードSFでしょうか。
・シガニー・ウィーバーのエイリアン1作目
・ハリソン・フォードのブレードランナー
・トム・クルーズのレジェンド光と闇の伝説
・松田優作のブラック・レイン
から始まって、最近では、
・グラディエーター
・ハンニバル
・ブラックホーク・ダウン
・キングダム・オブ・ヘブン
・ロビン・フッド
などなどなど。
 みな、大作ばかりです。

 もともとは、エイリアンの5として考えられたそうです。
 でも、エイリアンも、だんだん、いろいろなところに進出。
 プレデターと闘ったりもしています。
 なので、原点に戻ろうというのがこのお話。

 時代は、エイリアンの少し前。
 冒頭シーンは、太古の地球に飛来する異星人の船から始まります。
 宇宙船は、オーソドックスな円板型。
 アイスランドで撮影したそうです。
 そこの降り立つ人間型宇宙人。
 スペースジョッキ-(エンジニア)です。
 そこで、黒い液体を飲み滝に。
 DNAを地球の生態系に拡散させるとされていますが……。

 時は過ぎて、考古学者エリザベス·ショウとチャーリー·ホロウェイが古代遺跡で星図を発見。
 一気にシーンは宇宙へ。
 ウェイランド・コーポレーションがオーナーで、プロメテウス号が出発。
 というか、すでに、目的の星のすぐ近く。
 イオン推進とは言っていますが、ワープしたのかどうかは不明。
 冷凍睡眠でしたので、光束飛行の時間パラドクスを使った可能性があります。
 1G(地球の重力)で加速すると、約1年で高速に。
 これを減速するのに1年。
 船内時間は、高速で飛行中はほとんど変化しませんので、2年で、どんな遠くの星でも行けるという方法です。
 ただし、船内時間。
 外の環境では、10光年であれば10年、100光年であれば100年が経過しています。
 まあ、そこの解説は一切なし。

 やがて、目的の惑星に到着。
 そこには、謎の巨大な石のマウンドが。
 中にあるのは、もちろん、エイリアンのあれ。
 ただし、卵ではなくて、筒です。
 そこから、しみ出す黒い液体……。
 中にうごめく……。

 あとは、ご想像通りの展開になります。

 ラストは、エイリアンの時と違って、かなり、前向き!
 かっこいいです。

 最後まで観ましょう。
 エンジニアとエイリアンの戦いの後……。
 次に繋がります。
 ああ、そうきたのねという感じです。

 エイリアンの冒頭に出てきたあの巨人の骸骨も、あの宇宙船も健在です。

 主人公?のエリザベス・ショウにミレニアムシリーズのノオミ・ラパス。
 ウェイランド・コーポレーションから派遣されたメレディス・ヴィッカーズには、スノーホワイトの悪の女王様のシャーリーズ・セロン。
 アンドロイドのデヴィッドには、X-MEN ファースト・ジェネレーション のマイケル・ファスベンダー。

 この、アンドロイドがくせ者です。
 冒頭、宇宙船の中。
 名前はデヴィッドですから、2001年宇宙の旅へのオマージュがたっぷり。
(そういえば、トータルリコールもブレードランナーの世界の東洋風をオマージュしていましたが……)
 いろいろ、知りすぎています。
 エンジニアの宇宙船の操作を簡単に解読してしまったり。
 エンジニアとしゃべっちゃったり。

 さて、久しぶりのハードSFでした。
 これまでのトータルリコールやアベンジャーズと違って、
・設定がしっかりしていてぶれない
・緻密に計算されたシナリオ
・伏線満載
 な映画です。
 見応えもあります。
 余韻もあります。

 でも、いくつか気になるところも。
・黒い液体
 Xファイルムービーの冒頭シーンの黒い液体と被ります。
 これが、芋虫状のエイリアンになります。
 でも、宇宙船の床にたくさんいたのに、足の裏について一匹もプロメテウスに持ち帰らないなんて……。
 活動的なのは数匹で、残りはどうしたの????
・黒い液体の入ったケース
 さらに、中にビンがあるので、密封されている。
 なのに、ケースの表面から浮き出している。
・メレディス・ヴィッカーズのお父さん
 いらなかったかも。
・って、設定をくつがえしますが……
 始めのエンジニア
 すでに、黒い液体を地球に持ち込んでません????

 でも、久々の見応えのある映画でした。