山田隆文の歯医者さん日記


 昨日は、諏訪湖の花火大会。
 年に一度、四万発の花火が湖面に上がる。
 これは、一生に一度、見なくてはと、早めにバスを予約してあった。

 さて、予定が狂う。
 多くの人は、予定していたことがうまくいかないとストレスを感じる。
 パニックに陥る。
 他の人生のイロイロなトラブルだってそうだ。

 私の場合には、ワクワクする。

 だって、もし、人生が、全部自分の思っていた通りに進んだとする。
 なんのイベントも発生しない。
 新しい発見もない。
 マンネリな生活が待っている。
 毎日、同じことがおこるなんて、私には耐えられない。
 予想外のハプニングが起こるからこそ、面白いのだ。

 まあ、わたしは温室育ちではない。
 雨にも負けず、風にも負けずの、雑草である。
 だから、けっこう打たれ強いのかもしれないが。

 トラブルとなると、俄然、行動が早くなる。

 さあ、まずは行く方法を探す。
 すでに、電車は一杯らしいので、これは自由席しかない。
 次は、帰りの手段って、ねえじゃん!
 どう計算しても、花火が終わってから、東京には帰り付けない……(泣)。

 よし、それならばと、楽天トラベルで宿を探す。
 って、上諏訪はいっぱい!
 じゃあと、松本方面を探す……。
 げっ、一件もない(汗)!
 では、最悪、駅のベンチでビバークするか?
 (まあ、それどころでないことは、後で判明するのだが……)
 それも、一案。
 若い頃は(って、今ももちろん若いけど)、始発を待って、よく、松本駅で寝たもんだ。
 まあ、今は、駅舎から追い出されてしまうが、昔は駅員さんもおおらかだった。
 今は、登山客の場所がない。
 では、甲府に泊まるか?
 でも、そういえば、この間、昇仙峡には行ったばかり
 じゃ、上高地。
 でも、新島々に行く松本電鉄の電車は終わってしまう。
 もちろん、新島々には宿もない
 昔、駅前の常宿だった妙高鉱泉は、代が変わって、なんと、老人保健施設に生まれ変わってしまったので、流石に、まだ、要介護状態ではないので難しい。
 上高地まで入る手段もない。
 上高地へのゲートは午後9時で閉まる。
 昔、タクシーを乗り継いで、ゲートを乗り越えたことがある。
 が、もちろん、上高地も宿は一杯である。

 では、もっと足を延ばそうか。
 白馬は?
 でも、天気も悪いので、登っても面白くない。

 では、長野だ!
 そうそう、まだ、戸隠神社には行ったことがない。
 幸い、まだ、駅前のホテルが空いているじゃないか!
 早速予約!
 そして、上諏訪の花火を見て行くので十二時を回ることを電話したら、けっこう驚かれた。
 とは言え、上諏訪からの臨時列車、ナイアガラ号が長野までいくことになっているので、わたしのような変わり者もいるに違いない。

 さて、次は、どこで見るかが問題である。
 花火大会のホームページでは、観覧席は売り切れ。
 では、蛇の道は蛇と、上諏訪温泉郷のホテルのホームページを片っ端から検索する。
 でも、ほとんどは売り切れ。
 最後に、温泉街の一番端っこの、日赤病院の隣のホテルをゲットした。
 もちろん、部屋は空いていないので、観覧席だけ。
 室内もあったが、写真が撮れないので、屋上を選んだ。

 結果から言うと、けっこう良い席。
 なので、こんな写真が撮れた。

 ということで、まずは、行き当たりばったりの珍道中がスタートした。
 まあ、まだまだ、始めていくの花火大会なので、波乱の旅はこれからであるので、乞うご期待。