山田隆文の歯医者さん日記

 色って、むずかしい。

 歯科治療では、色がつきもの。
 歯の色。
 歯肉の色。
 できれば、ただ、歯を白くするのではなくて、歯肉や唇や肌の色とのコーディネートも必要だ。

 さて、学生が質問する。
 入れ歯の材質のレジンを研磨する器具がある。

・スタンプバー(カーバイドバー)
・カーボランダムポイント
・シリコーンビッグポイント

 問題は、最後のやつ。
 荒研磨の茶色がある。
 そして、目の細かい仕上げ用のグリーンがある。

 でも、多くの人が「黄色」だという。

 わたしの目には、ライトグリーンに見える。
 この写真の色。

 もちろん、配色カードでは、「ライトグリーン」。
 だから、色彩学的には緑である。

 業者のカタログでも、もちろん、ライトグリーンである。
 だから、グリーンが正しい。

 でも、学生さん。
 グリーンと書いたら、歯科衛生士さんに「×」とチェックされた。

 でも、気付かないらしい……。

 色盲まで行かなくても、色の感覚は違う。
 実際、信号の青は緑である。
 緑の黒髪ともいう。
 顔が白いのは、青白いという。
 日本人のピンクは、欧米のピンクと違っている。

 面白い。
 だから、歯の色の好みも難しい……。
 誰かさんの白すぎる歯も気になるところだが……(笑)。