ご存じ、大原の三千院です。
今下山した、比叡山延暦寺と同じ天台宗の寺院。
三千院門跡とも称します。
本尊は薬師如来、
開基も同じく最澄でえう。
青蓮院、妙法院とともに、天台宗の三門跡寺院と言われています。
一番よく見る写真です。
三千院の奥に、こんなお寺があります。
訪れる人も少ないです。
でも、趣があります。
来迎院です。
伝教大師最澄の直弟子である慈覚大師円仁の、声明(しょうみょう)の修練道場です。
声明というのは、お経を詠うように読むことです。
チベット風に言うと、チャンティング。
天台宗の特徴もであります。
同じ密教でも、高野山系の真言宗では、かなり違います。
高野山では、どちらかというと、たくましいお経です。
さあ、その奥にどんどん進みます。
さらに、人気は減っていきます。
と、せせらぎの音がどんどん大きくなります。
音無滝。
落差は、10数メートルでしょうか。
新緑のなかから、突然、白い水が落ちてきます。
右には、おおきな椿の木があり、落ちた花びらが、すばらしいコントラストになっています。
もちろん、音はあります(笑)。
三千院とは反対側、少し歩いたところに、寂光院はあります。
寂光院も天台宗の寺院です。
山号は清香山。
本尊は地蔵菩薩。
開基は聖徳太子と伝えられています。
平清盛の娘・建礼門院が、平家滅亡後に隠棲した所です。
ですので、『平家物語』ゆかりの寺として知られていますが……。
2000年に本堂の火災で多くが燃えてしまいました。
って、ホース片付けといてくれるといいんですけどね。
京都の寺社。
いろいろです。
あんまり、商売っ気がなくて、「どうぞどうぞ、観てってください」ってところ。
一方、商売っ気ありすぎのところもあります。
残念ながら、寂光院は後者?
みるからに、関係者ではない、黒いスーツの若い男女が居ます。
まるで、派遣社員?
それが、特別観覧のチケットを売ったり、門番をしたり……。
なんか、違和感がありました。
寂光院だけに、光を失って、ちょっと寂しいですね。
寂しい光になって欲しくありません。
あっ、NHKの平清盛も視聴率が……(寂)。
次は、南下(下がる)します。