今朝、乗ったタクシー。
 個人タクシーである。
 遠出をしたときなど、観光地などではかならず個人タクシーを探す。
 会社に管理されないでの、自由なのだ。
 それに、色々な観光地や道を知っている。
 時には、北海道で貸しきりで、大雪山や富良野岳に登山し、旭川空港の飛行機の時間まで美瑛や富良野を回ってもらったり。
 パワースポットで有名な、吉野から天河まで飛ばしたり……。
 阿蘇山の山頂から熊本まで行った事もある。

 さて、もう一つは、個人タクシーの方とお話をするのも面白い。
 みな、それぞれ、色々な人生を持っている。

 馴染みのタクシー会社の女性運転手さんは、若い頃は大型トラックで全国を飛び回っていたとの事。
 新潟から東京まで走った運転手さんも。

 時には、無口な運転手さん。
 「……までお願いします」
 「……」
 (ちゃんと、伝わった?)
 「……円です」
 「はい」
 「……」(無言でお釣り)

 時には、しゃべりすぎる運転手さん。
 寝たいとき、メールを打ちたいとき、これも、困る。

 コミュニケーションは、どんな場所でも楽しい。
 そして、勉強になる。

 今日のタクシーの運転手さん。
 個人タクシーである。
 で、気が付いた。
 介護タクシーの研修を行った免許が飾ってあった。

 ちょっとここで、介護タクシーと福祉タクシーの違いを。
 介護タクシーでは、ホームヘルパー資格(2級以上)を持っていなければ、乗務員として乗ることが出来ない。
 もちろん、今日の運転手さんも持っている。
 そして、病院への送迎はもちろんのこと、病院内迄の付き添いや乗降時の介助までやっているそうだ。
 その他にも、外出時の支度や自宅での着替え介助等も行う事が出来る。
 さらに、介護保険で介護タクシーの料金が適用できる。

 ちょうど、乗っているときに、馴染みのお年寄りから電話が入る。
 本当は、昼頃に病院に行くので予約していたのだが、体調がいいので、買い物も付き合ってほしいとのこと。
 もう、8年も馴染みだそうだ。
 そして、運転手さんは、笑顔でこう話した。
 「毎回、乗って頂いていますので、一番いいのは、その日の体調までわかるんですよね」

 色々なお仕事がある。
 そして、もちろん、どこにいても、学ぶ事がある。

 でも、運転手さんはこんな風に話した。

「あたりまえのことなんですよね」

 その通りである。

 でも、その「あたりまえ」が難しい。

 下心があってはいけない。
 もちろん、何かに執着してもいけない。

 無欲。
 それでは、欲が無いことに執着する。

 あるがまま。
 あたりまえ。

 今日も、勉強させて頂きました(合掌)。