さあ、アイデンティティの確立できなかったあなた。
 本来、成長する中で、アイテムが収まるべき場所が空いています。
 心の隙間です。
 本来、その空間は、自分で、アイテムを見つけて、埋めていく必要があります。
 でも、埋められませんでした。

 では、どんな方法があるでしょうか?

 ひとつつの方法です。

 誰かのアイテムを奪えばいいんです。

 でも、グリーのゲームではありません。
 ハンターハンターのグリードアイランドではありません。
 ですから、人生では、誰かのアイテムを奪うわけにはいきません。

 でも、誰かのエネルギーで、自分の空虚を満たそうと思うんですね。

 さあ、そんな人が、上司になりました。
 お山の大将になります。
 裸の大将ならかわいいんですが、かわいくない親分です。
山田隆文の歯医者さん日記

 でも、こんなちっぽけな山です。
 岩????
 もちろん、問題があります。
 アイデンティティは、「私はこんな人」であると言える能力であると言いました。
 でも、言えません。
 自分と他人の境界線がありません。
 区別ができません。
 ですから、部下は、自分の手足だと思っています。
 だから、命令通りに動かそうとします。
 「あなたは、素晴らしい上司です」と言って欲しいんです。
 なんだか、ディズニー映画の、悪役と手下どもみたいですね。
 ディズニーも、ちゃんと、皮肉をご存じだったんですね。

 そんな人の動力源は、誰かを恐怖で押さえつけることです。
山田隆文の歯医者さん日記

 エネルギーを奪い取ることです。
 自由を奪い取ることです。
 そして、誰かが見つけたアイテムを、自分のものにしようとすることです。

 だから、パワーゲームが大好きです。

 でも、今は、「女工哀史」の時代ではありません。
 「ああ、野麦峠」でもありません。
 ましてや、「おしん」の時代でもありません。
 「滅私奉公」なんて、時代遅れです。

山田隆文の歯医者さん日記

 良いと思っているのは、あなただけ。
 あなたの周りからは、だんだんと、人が離れていきます。

 何度も、こんな話をしてきましたね。
 私の研究室には、いつも、学生がいっぱい。
 「ただいま」って、入ってきます。
 ある先生の研究室。
 呼び出さなければ、学生も誰も来てくれません。
 と、扉の前で、呼ばれた人が立ち止まっています。
 「はあ……」
 と、大きなため息をついてから、部屋の中の様子をうかがって、そうっと、ノックをします(笑)。
 私の部屋では、「さあ、遅いからそろそろ帰るぞ!」と言うまで、学生は居座っています。
 その部屋では、訪れた人は、一刻も早く逃げだそうとします。
 時には、涙を流してでてくる人も……。

 そして、もちろん、そんな方法がうまくいくはずはありませんね。
山田隆文の歯医者さん日記

 あなたの心の木は枯れたまま。
山田隆文の歯医者さん日記

 足元を見ると、淀んでいます。
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 花を育てられるのは、あなたしかいません。
山田隆文の歯医者さん日記

 あなたは、自分で創り出した、虚栄や、見栄や、幻想の世界でいつまでも突っ張っていきますか?

 でも、あなたの周りの世界は、鏡でしたね。
 あなたの、心を反映したのが、あなたの居る世界です。
山田隆文の歯医者さん日記

 どうせなら、美しい世界がいいですよね!