文明や文化は、まねることで進歩をしてきた。
 あるサルが、芋を洗った。
 それを見ていた別のサルもまねをする。
 そして、それが広まっていった。
 日本の文化も、大陸から漢字や仏教が輸入される。
 聖徳太子の時代だ。
 だからこそ、今の日本がある。

 さて、まねにまつわるいくつかの話題がある。
・北海道の「白い恋人」が、吉本興業の「面白い恋人」を提訴する。
・居酒屋チェーンの「笑笑」が、韓国の「WARAWARA」を提訴する。
・アップルの「iPhone」と、「Android」携帯の熾烈な特許合戦が、世界中で繰り広げられている。

 「面白い恋人」は、ある意味、ギャグともとれる。
 「笑笑」は、それで食べている人の事を考えると、死活問題?
 「iPhone」は、やりすぎか?とも思える。
 実際、日本のカメラメーカーなども、オートフォーカスなどの特許で、かなりひどい目に遭っている。
 だいたい、日本の特許は日本でしか通用しないが、アメリカの特許は、世界中で通用するというのもひどい話だ。
 アメリカは、可能性のありそうな発明は、すべて特許申請してある。
 と、カビの生えたような特許申請が、ある日、突然、脚光を浴びる。
 そんなものを、調べるすべもない。
 実際には、アップルでは、自社の開発しそうな商品にまつわるドメインのほとんどを先に取得しているとの事。
 アメリカの著作権法が伸びたのも、ディズニーのミッキーマウスの特許のためだとも揶揄される。
 ひどい例では、日本のとある小学校のプールにプーさんの絵を描いたら、ディスニーから「消せ」と言われたとか。
 ディズニーは夢の国ではないの?
 うまい具合に、あるいは、意図的にか、ディスニー映画は、白雪姫とかシンデレラとか、ちゃんと著作権の切れた作品を題材としている。
 唯一、プーさんだけは、著作者が生存中に映画化したので、問題となった。
 アップルだって、ビートルズのアップルと競合して、「音楽には手を出さない」という約束を破ってiTuneなんて作ったので、相当の違約金を払った。
 だいたい、モーツアルトもベートーベンも、自分の作曲に著作権なんて主張していない。
 ゴッホもダヴィンチだってそうだ。

 さて、シャネルを作ったココ・シャネル。
 こんな風に言ったそうだ。
 「まねされてこそ本物だ」

 笑い話ではないが、香港などに行くと、街角で、「ロレックス、ロレックス、偽物あるよ」と、堂々と売っていたりする(笑)。

 最近のお笑い芸人。
 別の芸人さんのギャグをネタにしたりする。
 一方で、物まね芸人さんも。
 まねをされるということは、それだけ一流という事の証。
 いくらまねがうまくても、誰も知らない人のまねをしても「だれそれ?」ということになる。

 とあるマンガ家さん。
 有名なマンガのカットをまねしたら、怒られて、発売中止になる。
 原作者と漫画家の間で、どちらの著作権があるのかで裁判になる。
 面倒くさいと言えば面倒くさい。

 さて、お勉強の話。
 「守・破・離」なんて書いた。
 先輩のまねしちゃいけないの?????