プロフェッショナルの言葉は素晴らしい。
 
 「NHKプロフェッショナル 仕事の流儀 言葉の力」が放映された。
 http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0206/index.html

 当たり前の事なんだけど、はっとさせる言葉が並ぶ。

・靴職人の山口千尋氏
 「得るは、捨てるにあり」

 まさに、執着。
 たとえば、プレゼンひとつ、講義ひとつ。
 あれもこれも話したいと、盛り込んでいくと、どんどん、膨らんでいく。
 原稿を書くときもそうだ。
 長い文章を書く事はたやすい。
 でも、そこから、贅肉を切り捨てていく。
 そして、一番、大事なエッセンスをだけを残すと、プレゼンも、講義も、原稿もすっきりする。
 人生もまた同じ。
 肉体的な贅肉(標準より5キロオバー!)だけでなくて、精神的な贅肉(=執着)も捨てる必要がある。


・歌舞伎俳優の坂東玉三郎氏
 「型破りな演技は、型を知らずには出来ない
  型を知らずにやるのは、形なしというのだ」

 歯科治療も同じ。
 基本があるから、応用が出来る。
 よく、武道や芸術の世界では「守・破・離」という。
 映画版のエヴァンゲリオンの題名みたいだが、もちろん、こちらがルーツ。
 「守」 …… まずは、うまい人の真似をする = 基本を勉強する
 「破」 …… 基本を元に、ある程度、応用が出来るようになる
 「離」 …… 自分のスタイルが確立する = 免許皆伝

・絵画修復家の岩井希久子さん
 「人は変えられないが、自分は変われる」

 人を変えられるか?
 これは、無理である。
 イソップ物語の「北風と太陽で」の北風ある。
 「……しなさい」「……しちゃだめ」で人を動かせるのは、ほんの一時である。
 でも、自分は変える事が出来る。
 「人の振り見て我が振り直せ」
 他の人の成功例や、失敗例を見ながら、成長する事が出来る。
 そして、究極の奥義!
 「自分が変われば、人を変えられる」のである。
 あなたが、「北風と太陽」の太陽になれれば、あなたが、お手本になれる。

 やはり、一芸に秀でた人の言葉には重みがあるなと感じた。