今日の朝、阿川佐和子さんが司会するTBSの「サワコの部屋」に伊東四朗さんがゲストとして出ていた。
 そんなかで、こんなひと言があった。

 「最近のお笑いは、観客を置いていってしまっている」

 はっとした。

 昔のお笑い番組は、公開録画が多かった。
 ドリフターズの「8時だよ、全員集合!」もそうだったし、伊東四朗さんのてんぷくトリオもそうだった。
 だから、観客の生の声が伝わる。
 しかも、一発勝負だから、真剣にやらなくてはならない。
 でも、最近のバラエティ番組の多くは、スタジオ録画である。
 目の前に、観客の居ない事が多い。
 自分のギャグがお客さんに、どのように受け取られているかが判断できない。
 もちろん、テレビだから視聴者の声は聞こえない。
 撮り直しもできる。
 まずい部分を、カットする事も出来る。
 だから、どこのチャンネルを回しても同じようなお手軽バラエティ番組が続く。
 って、特に年末年始は飽き飽きする。

 さて、これは、歯科治療にも言える事。
 新しい機械が発明される。
 新しい材料が売られる。
 新しいテクニックの講習会がある。
 歯医者さんとしては、飛びつきたいのは、やまやまだ。
 高い機械を買って、新しい材料を取り入れて、習った新しいテクニックを試してみたいのは当たり前。

 でも、患者さんを置いていってしまっていないだろうか?

 ちょっと、はっとさせられたひと言であった。