一応、<感情>のお話を書いてきました。
もちろん、まだ、書きたい事もたくさんあります。
書き残した事も、たくさんあります。
実際には、大震災などのトラウマやPTSDの問題などなど、どこまでも深い部分に入り込んでしまうかもしれませんので、あえて、触れません。
なぜなら、<感情>は、過去のもとして扱うものではありません。
<感情>は、今、感じているものです。
もちろん、カウンセリングでは、「感情の明確化」という作業が必要になってくる事もあります。
でも、生きているのは今です。
過去の感情に、いつまでも引きずられていていいのでしょうか?
私たちは、未来に生きなくてはなりません。
だから、大事な事は、<感情>にいつまでも囚われている事ではなくて、その<感情>を理解し、<受容・共感>し、その体験・経験を未来に活かしていく事です。
いつまでも、同じ<感情>に囚われているのは、エゴグラムや交流分析で言う<ゲーム>です。
ハリーポッターに出てくるホグワーツの幽霊達は、自分が命を落とした原因となっている同じ場面を繰り返し、演じています。
それが<執着>であり、<トラウマ>であり、<業(仏教の基本的概念である梵)>だからです。
でも、生きている人間には必要ありませんね。
あなたは、いつまでもゲームの同じ面を続けたいですか?
それとも、次の面に行きたいですか?
もちろん、未来の方がいいですね!
さて、未来は、決まっていません。
では、誰が決めるのでしょうか?
もちろん、自分自身です。
あなたです。
今のあなたの選択が、あなたの未来を創り出します。
残念ながら、人生には、車のようにナビゲーションシステムは付いていません。
ですから、人生の曲がり角の来たとき、あなたは、自分でどの道に行くかを選ばなくてはなりません。
<恐怖>に満ちた人生を選択する方法もあります。
<怒り>に満ちた人生を選択する方法もあります。
<嫉妬>に満ちた人生を選択する方法もあります。
<喜び>に満ちた人生を選択する方法もあります。
<同情>心を発揮する方法もあります。
<情熱>を燃やす方法もあります。
<受容・共感>し、<慈愛>に満ちた人生を選択する方法も、もちろん、あります。
<悟り>の世界に行けるかもしれません。
大丈夫です。
選択のチャンスは、一度きりではありません。
あなたが、人生の角を曲がるたびに、あなたは、何度でも選択をするチャンスがあります。
寄り道をして、回り道をしても、いつかは、あなたに相応しい道に出ます。
べつに、まっすぐじゃなくてもいいじゃないですか!
寄り道をするところに、人生の楽しさがあります。
道草を食うのも、大事な勉強です。
だって、富士山にヘリコプターで登頂しても、面白くないでしょう?
自分の足で歩いて、色々な景色を堪能して、山小屋でカレーを食べて、お茶して、温泉も待っています。
もし、誰かに選択をしてもらったら、あなたの人生ではありません。
もし、あなたが推理小説を読んでいて、お友達が犯人を言いそうになったら……。
面白みは、半減してしまいますね。
犯人が、最後の一ページまでわからないから面白いんです。
人生だって、同じじゃありませんか?
もし、あなたの人生が、これから行く先、すべてわかっていたら……。
もちろん、私だって、解決してない<感情>はたくさんあります。
どちらかというと、寄り道の連続です。
登山するより、お茶している時間の方が長いかもしれません。
でも、寄り道していると、自分の人生を客観的に眺める事が出来ます。
面白いものですね。
富士山を登っているとき、富士山の形はわかりません。
目の前にあるのは、岩だらけの登山道です。
山頂に登っても、富士山の全体像はわかりません。
でも、遠くから見ると、富士山の形がよおく見えます。
人生も同じ。
自分の人生はなかなか見えないもんです。
でも、他の人の人生はよく見えます。
さて、<感情>の旅は終わったわけではありません。
ようやく、<感情>のカタログが出来上がったところです。
単なる、ガイドブックです。
観光地図です。
旅するのは、もちろん、あなた自身です。
自分の足で旅してみると、また、色々なものが見えてきます。
だから、旅は面白いんですね。
できれば、私は<喜び>の道を進みたいです。
みなさんは、どんな未来を選びますか?