山田隆文の歯医者さん日記


「リアルスチール」を観ていたら、喧嘩の仕方を書きたくなった。

 私も、喧嘩っ早い。
 これでも、ずいぶん、丸くなった方だ。
 でも、まだまだ、宮本武蔵の域には達していない。

 喧嘩にはいろいろな方法がある。
 一番悪い方法は、自分をおとしめる喧嘩だ。
 エネルギーが消耗するだけ、損である。
 相手の土俵に引きずり込まれてしまう。
 一番良い方法は、自らが成長する喧嘩だ。
 これが、なかなか難しい。
 感情にまかせただけでは、もちろん、そうなれない。
 ロッキーのように、リアルスチールのように、心も体もトレーニングが必要だ。

 さて、喧嘩を分類してみた。

<エコノミー>
 逃げる。
 面倒くさい場合には、これが一番である。
 ゴジラらガメラさんが現れたら、わたしも、迷わず、まず逃げる。
 負ける。
 あんまり強い相手が出てきた。
 あんまり無理しないで、負けてしまう。
 これが、一番楽だ。
 えっ、そうも言ってられない?

 リアルスチールでは、冒頭シーンで、手持ちのロボットがぼこぼこにされた。

<竹>
 戦う。
 ただし、殴った拳も痛いことを忘れずに。
 感情的にも消耗する。

<梅>
 勝つ。
 言いたいことはすべて伝える。
 でも、相手に嫌な感じを与えない。
 アサーティブな方法である。

<松>
 コントロールされた喧嘩である。
 ディベートの域に達する。
 スポーツで言えば、ライバル関係だ。
 この喧嘩は、お互いの成長のために行う。

<特上>
 戦わずして勝つ。
 勝たない・負けない。
 いや、すでに勝ち負けは超越している。
 戦う必要がない。
 そんな境地である。

 さて、リアルスチールでは、最後に、一昔前のロボットのアトムが、最新鋭のゼウスをぼこぼこにしてすっきり勝った。
 でも、もちろん、良い勝ち方であることは言うまでもない。