ついつい、観てしまいましたが……。
 前にも書いたように、ここのところ終末ネタの映画が多いのが気になる。
 世相がそうさせるのか?
 観客が求めているのか?
 個人的には、少し、楽しい映画を観たい。

 届いた「パイレーツオブカリビアン・生命の泉」のDVDを観ていたら、ジャック・スパローの目指した「永遠の生命の泉」が気になった。
 久しぶりに(というか何十年ぶりに)、ジェイムズ-ヒルトンの「失われた地平線」が観たくなって、DVDを引っ張り出した。
山田隆文の歯医者さん日記

http://www.amazon.co.jp/失われた地平線-河出文庫-ジェイムズ-ヒルトン/dp/4309463614/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1323008258&sr=8-1
 ジェイムズ-ヒルトンの代表作は、「チップス先生さようなら」の方が有名かもしれない。
 「心の旅路」もなかなか味がある。
 さて、「失われた地平線」の映画化はなんと1933年。
 アカデミー賞も受賞している。
$山田隆文の歯医者さん日記

http://www.amazon.co.jp/失はれた地平線-DVD-フランク・キャプラ/dp/B004E2YUFG/ref=sr_1_3?ie=UTF8&qid=1323008258&sr=8-3
 「失われた地平線」というよりも、シャングリラという名前の方が一人歩きをしている。
 中国が戦争に巻き込まれそうなある日、ロバート・コンウェイは、飛行機でバスクルを脱出する。
 しかし、ハイジャックされた飛行機は、チベットの奥地に不時着。
 そこで、助けられた一行が案内されたのがシャングリラだった。
 そこは、平和の国。
 ほどほどに幸せで、みんな、笑顔で生きている。
 シャングリラには目的があった。
 戦争と狂気で、お互いが滅びてしまった後の世界を導くこと。
 争いを通して、権力や科学だけでは平和をもたらすことができないと漸く悟った人々を、シャングリラが導く。
 中庸の文化。
 それが、シャングリラの秘密だ。
 最後に、コンウェイを慕う人々が乾杯する。
 「それぞれのシャングリラを探そう!」

 似たようなネタの作品はたくさんある。
 アーサー・フリードの「ブリガドーン」。
 H・G・ウエルズの「解放された世界」。
$山田隆文の歯医者さん日記

http://www.amazon.co.jp/解放された世界-岩波文庫-H-G-ウェルズ/dp/4003227662/ref=sr_1_cc_1?s=dvd&ie=UTF8&qid=1323008429&sr=1-1-catcorr
 トマス・モアの「ユートピア」。
$山田隆文の歯医者さん日記

http://www.amazon.co.jp/ユートピア-中公文庫-トマス-モア/dp/4122019915/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1323008273&sr=8-1
 みな、理想の世界を描いている。
 もちろん、物語の中では、戦争も起こる。
 それを、克服した未来を描いているのだ。
 政治家さんにも、ぜひ、勉強をして欲しい。
 今の日本ではなくて、100年後、1000年後の地球人類のあり方を。 

 できれば、「マイノリティリポート」みたいな、管理された未来はごめんだ。

 シャングリラでは、お金はない。
 人々は、「人に親切に」というただ一つの決めごとだけを守る。
 だから、いつも笑顔である。

 そうそう、似たような世界がある。
 前にも書いたが、「スタートレック」である。
 スタートレックの未来には、お金が存在しない。
 もちろん、第三次世界大戦によって荒廃した地球の教訓と、宇宙人バルカン人との遭遇の中で、平和な宇宙連邦を目指す。
 この未来では、人は、誰でも、自由に生活できる。
 宇宙艦隊でも、科学者でも、芸術家でも、もちろん、農業でも。
 自分の能力でできることを社会に還元する。
 それで、社会が成り立っていく。

 まあ、ユーロが借金まみれ(国債)になり、ドルもやばくなり、日本だって国の借金が1000兆円を越え……。
 これまでの歴史の中で、税金(年貢)と戦争経費の捻出という、国家の運営が一番面倒くさかったというのは確かな事実だし……。

 あれ、お金の話になってしまった。
 「ノウイング」を観ながら、確定申告のための領収書の整理をしていたからだろうか(笑)?
 「ノウイング」みたいに、別の惑星に逃げ出して、新規まき直しができたら、これ幸い?