山田隆文の歯医者さん日記

 ネガティヴな感情は、暗い森の中を歩いているようなものです。
 私も山歩きをしますが、里山は苦手です。
 目標となるピークがありません。
 道しるべもなく、こんな、うっそうとした森を歩けるでしょうか?
 赤ずきんちゃんをたぶらかそうとする、悪いオオカミさんがいるかもしれません。
 お菓子の家の魔女が居るかもしれません。
 山姥が住んでいるかもしれません。
 ひとは、怖くなってしまうと、下を向いてしまいます。
 背中が丸まってしまいます。
 さあ、<同情>を感じているあなた。
 一緒に、森をさまよいますか?
山田隆文の歯医者さん日記

 そのとき、泉を見つけました。
 (これは、パワースポットで有名な明治神宮の「清正井」です)
 あなたは、水をのぞき込みます。
山田隆文の歯医者さん日記

 そこには、蕩々とわき水があふれていました。
 そして、あなたは、静かな水面に映る空を観ました。
 そういえば、いつも、悲観して、下ばかり見つめていたので、空を見上げることを忘れていました。
山田隆文の歯医者さん日記

 あなたは、目を上げます。
 下を向いていた時には、どこまでも暗い木立でした。
 でも、枝を伸ばした木々達のずっと向こうに、青い空が見えます。
 忘れていた感覚がよみがえってきます。
 坂本九さんの「上を向いて歩こう」ではありませんが、たまには、空を見上げてみてください。
 大きくのびをしてみましょう。
山田隆文の歯医者さん日記

 枝の隙間から見える青い空。
 白い雲が流れます。
 鳥が舞っています。
 風の音を忘れていました。
 木々のこすれ合う音を忘れていました。
 水の流れる音を忘れていました。
 小鳥たちのさえずりを忘れていました。
 世界は、暗い白黒の世界から、急に極彩色に変わります。
 さあ、青い空に飛び出してみましょう!