山田隆文の歯医者さん日記

 <怒り>があります。
 <恐れ>までは行かないんだけど、一歩手前の感情がありました。
 <不安>です。
 自分のものがなくなってしまうと言う<嫉妬>にとらわれると、<不安>を感じます。
 奪っていく相手に、<怒り>を感じます。
 <執着心>も生まれます。
 さて、ここまでは、自分のことでした。

 もし、世界中であふれている、難民の話であるとか、飢餓状態のこどもたちの映像を見ました。
 今度は、もっと大きな対象に<怒り>を感じます。
 何とかしなければと思います。
 募金をする<勇気>が生まれました。
 お金に<執着>していたはずなんだけど、自分よりも、もっと不幸な人々を見ていると、<同情心>が生まれました。
 あれ、おかしいですね。
 <怒り>はどこへ行ってしまったんでしょう?
山田隆文の歯医者さん日記

 <感情>を素直に表現しなさい。
 心の壁を取り除いていいんですよ。
 もう、迷路の中にいなくてもいいんです。
 と、簡単に書いてきました。
 でも、これまでは、自分の内面について書いてきましたから、他の人のことは無視してきました。
 もし、すべての人が、同じように、いろいろなことに悩み、傷つき、そして、それを乗り越えて成長をしていくのであれば、ことは、非常に簡単です。
 でも、すべてが善人でしょうか?
 (私は、老子と同じように生善説ですが……)
 おれおれさぎもあります。
 言葉の暴力をふるう、家族や上司や先生も居ます。
 確かに、心の花園には太陽の光を当てたいけれども、やっぱり、冷たい風もあります。
 でも、なぜ、いじめられるのでしょうか?
 なぜ、攻撃されるのでしょうか?
 それは、あなたが、「いじめて」というサインを出しているからです。
 背中をまるめていませんか?
 眉間にしわがありませんか?
 うつろな目で、きょろきょろしていませんか?
 口をへの字にしたり、とんがらせていませんか・
 動物の世界だって、これは、いじめサインです。
 だったら、逆のサインを出せばいいのです。
 私は元気よ!
 答えは、一番始めに書いておきました。
 笑顔です。
 笑顔は、あなた自身を素晴らしい人にするだけでなく、あなたを傷つけようとする、すべての事柄から防御することができます。
 でも、能面のような引きつった笑顔ではいけません。
 あなたの、内面からほとばしるような笑顔です。
 キャンディキャンディのような、その笑顔を想い出して下さい。
山田隆文の歯医者さん日記

 もう一つの、最大の防御方法があります。

 あなたは、誰かに何をしてもらったとき、素直に、「ありがとう」が言えますか?

 資料を持ってきてもらったとき。
 お茶を入れてもらったとき。
 旅行のおみやげをもらったとき。
 旦那さんが、珍しく肩をもんでくれたり、洗い物をしてくれたとき。
 こどもが、珍しく、靴をそろえたとき。
 彼が、花を買ってきてくれたとき。
 彼女が、真心を込めた手料理を作ってくれたとき。
 ……
 どんなことが起きてもいいです。
 だって、楽しいことでも、嫌なことでも、自分を高めてくれる大事な経験です。
 失敗しても、それは、無駄ではありません。
 株で大損をした。
 次は、気を付けようと言う、教訓を与えてくれました。
 それは、ありがとうですね。
 ……
 最大の防御法をお教えします。
 「食べて祈って恋をして」でも言っていましたね。
 私たちの周りのすべての出来事は、わたしたちの「先生」なんです。
 いいことも、悪いことも、何かを教えてくれます。
 教訓を与えてくれます。
 問題は、それに気づくかどうかだけ。
 だから……。
 にっこり笑って、「ありがとう」。
 これで、鬼に金棒です。