サービスって難しい。
前に、べたほめにしておいた、リッツカールトンホテル大阪でさえ、楽天トラベルのコメント欄を見ると、たくさんのクレームが書き込まれている。
もちろん、サービスという意味では、日本での最高峰に居るに違いない。
それでも、お客さんのニーズにすべて答える事が出来ない。
でも、そのサービスのレベルが、すべての場所で、すべてのスタッフに、均一に維持できるものなのだろうか?
香港のペニンシュラホテルのスタッフは、親子三代にわたって勤めているという超ベテランも居る。
日本人だって、お得意さんの車のナンバーまで記憶しているドアマンだっている。
でも、ベテランは定年で去り、新人が入ってくる。
サービスの伝統を、彼らに伝えなくてはならない。
どうしたら、伝えられるのだろう?
私は歯科医師である。
6年間(幸い留年はしなかったので……)勉強をして、歯科医師国家試験に合格して、ようやく、ライセンスをもらう。
じゃあ、卒業したての歯科医師が、はたして現場で使い物になるか?
まあ、無理である。
だから、今は、研修医制度も出来た。
私は、口腔外科に残る。
さあ、目の前に、癌の患者がさんが居る。
どうしていいかわからない。
点滴も出来ない。
新人同士、お互いの腕で練習をする。
口腔外科の認定医(現在は専門医)をとるのには、最低でも6年間の修行と100例以上の手術経験が必要だ。
ホテルやお店。
その多くのお客さんは一見さんだ。
おなじみさんは別として、初めて来たとする。
お客さんのニーズも様々だ。
仕事で出張、観光旅行、デート、お見合い、結婚式、パーティ、食事などなどなど。
ホテルマンは、そのニーズを見抜かなくてはならない。
でも、求めているレベルが違えば、同じサービスをしても、満足はしてもらえない。
満足できないお客さんは、去っていく。
ホテルへのコメントにはこう書かれている。
「二度とこのホテルには泊まりません」
まだ、書いてくれるだけいい方だ。
さあ、歯科医療である。
患者さんは、何回も通わなくてはならない。
高度成長時代と違って、今は、歯医者さんの数はコンビニよりも多い。
患者さんが待合室にあふれていた時代ではない。
患者さんは、歯医者さんを選ぶ。
ホテルなら実害はない。
お金と時間を無駄にしただけである。
でも、医療では、不可逆的な治療が行われる。
抜いた歯は戻らない。
患者さんのニーズの把握は大変だ!
ついに、歯医者さんもこんな答申をした。
日本学術会議
http://www.scj.go.jp/ja/info/
「歯学教育改革に向けて」
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-h133-6.pdf
もっと、大変なもの。
教育である。
先の教務担当者研修会でも、いろいろと議論をした。
ホテルなら1泊か2泊。
大学教育では、短大でも2~3年、大学で4年、医療系では6年である。
学生は、一度、入学をしたら、相当の決心がなければ逃げるに逃げられない。
その間、ず~~~~~~~~~~っと、学生のニーズを把握して、満足度を考えなくてはならない。
だって、入学試験を突破して、高い入学金と授業料を払った。
さらに、人生の中で、アイデンティティを構築しなくてはならない大事な数年間を大学で過ごす。
ここでの、教育のあり方は、ある意味、その人の人生そのものを左右するかもしれない。
だから、いつも葛藤する。
歯科衛生士を目指して来た学生はいい。
でも、その学生のニーズにあった講義や実習が出来ているのだろうか?
看護師や社会福祉士を目指して、滑り止めで来た学生も居る。
幼児教育をやりたかったけど、就職が不安なので来た学生も居る。
学力が低い学生もいる。
逆に、学力がものすごく高くて、もったいない学生も居る。
この子を、入学させた方が良かったのだろうか?
もっと、別の生き方もあるのではないのだろうか?
惰性で来ている学生も居る。
ただ、先生や親に言われたから……。
夕べ、ある学生が言った。
実習にでたばかりの頃は、「嫌だ!」と、涙を流していた学生だ。
「最近、実習が楽しくなってきた!」
教員としては、すごく嬉しい!
そして、はっとするひと言があった。
「あたしが、学校に来るために、お父さんのお小遣い、2万円も減らされたの!」
こころして、かからねばならない!
前に、べたほめにしておいた、リッツカールトンホテル大阪でさえ、楽天トラベルのコメント欄を見ると、たくさんのクレームが書き込まれている。
もちろん、サービスという意味では、日本での最高峰に居るに違いない。
それでも、お客さんのニーズにすべて答える事が出来ない。
でも、そのサービスのレベルが、すべての場所で、すべてのスタッフに、均一に維持できるものなのだろうか?
香港のペニンシュラホテルのスタッフは、親子三代にわたって勤めているという超ベテランも居る。
日本人だって、お得意さんの車のナンバーまで記憶しているドアマンだっている。
でも、ベテランは定年で去り、新人が入ってくる。
サービスの伝統を、彼らに伝えなくてはならない。
どうしたら、伝えられるのだろう?
私は歯科医師である。
6年間(幸い留年はしなかったので……)勉強をして、歯科医師国家試験に合格して、ようやく、ライセンスをもらう。
じゃあ、卒業したての歯科医師が、はたして現場で使い物になるか?
まあ、無理である。
だから、今は、研修医制度も出来た。
私は、口腔外科に残る。
さあ、目の前に、癌の患者がさんが居る。
どうしていいかわからない。
点滴も出来ない。
新人同士、お互いの腕で練習をする。
口腔外科の認定医(現在は専門医)をとるのには、最低でも6年間の修行と100例以上の手術経験が必要だ。
ホテルやお店。
その多くのお客さんは一見さんだ。
おなじみさんは別として、初めて来たとする。
お客さんのニーズも様々だ。
仕事で出張、観光旅行、デート、お見合い、結婚式、パーティ、食事などなどなど。
ホテルマンは、そのニーズを見抜かなくてはならない。
でも、求めているレベルが違えば、同じサービスをしても、満足はしてもらえない。
満足できないお客さんは、去っていく。
ホテルへのコメントにはこう書かれている。
「二度とこのホテルには泊まりません」
まだ、書いてくれるだけいい方だ。
さあ、歯科医療である。
患者さんは、何回も通わなくてはならない。
高度成長時代と違って、今は、歯医者さんの数はコンビニよりも多い。
患者さんが待合室にあふれていた時代ではない。
患者さんは、歯医者さんを選ぶ。
ホテルなら実害はない。
お金と時間を無駄にしただけである。
でも、医療では、不可逆的な治療が行われる。
抜いた歯は戻らない。
患者さんのニーズの把握は大変だ!
ついに、歯医者さんもこんな答申をした。
日本学術会議
http://www.scj.go.jp/ja/info/
「歯学教育改革に向けて」
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-h133-6.pdf
もっと、大変なもの。
教育である。
先の教務担当者研修会でも、いろいろと議論をした。
ホテルなら1泊か2泊。
大学教育では、短大でも2~3年、大学で4年、医療系では6年である。
学生は、一度、入学をしたら、相当の決心がなければ逃げるに逃げられない。
その間、ず~~~~~~~~~~っと、学生のニーズを把握して、満足度を考えなくてはならない。
だって、入学試験を突破して、高い入学金と授業料を払った。
さらに、人生の中で、アイデンティティを構築しなくてはならない大事な数年間を大学で過ごす。
ここでの、教育のあり方は、ある意味、その人の人生そのものを左右するかもしれない。
だから、いつも葛藤する。
歯科衛生士を目指して来た学生はいい。
でも、その学生のニーズにあった講義や実習が出来ているのだろうか?
看護師や社会福祉士を目指して、滑り止めで来た学生も居る。
幼児教育をやりたかったけど、就職が不安なので来た学生も居る。
学力が低い学生もいる。
逆に、学力がものすごく高くて、もったいない学生も居る。
この子を、入学させた方が良かったのだろうか?
もっと、別の生き方もあるのではないのだろうか?
惰性で来ている学生も居る。
ただ、先生や親に言われたから……。
夕べ、ある学生が言った。
実習にでたばかりの頃は、「嫌だ!」と、涙を流していた学生だ。
「最近、実習が楽しくなってきた!」
教員としては、すごく嬉しい!
そして、はっとするひと言があった。
「あたしが、学校に来るために、お父さんのお小遣い、2万円も減らされたの!」
こころして、かからねばならない!