$山田隆文の歯医者さん日記

 仕事柄、出張が多い。
 と、ホテルや旅館に宿泊する。
 最近は、なるべく、色々なところに泊まってみようと思うので、冒険をする。
 さて、では、どうやって泊まるところを選ぶか?
 昔は(って、ネット環境のないバブルの頃)、旅行社に行ったり、宿に直接電話をしたりで、宿を確保した。
 今は、インターネットや携帯のサイトでも検索できて、空き室状況までわかるので、非常に便利になった。
 宿屋や日程の変更など、昔は、昼間の時間に旅行会社に出向かねばならなかったし、手数料も取られたので、いい時代になったものだ。
 最悪、当日予約も出来る。

 さて、昔は、旅行雑誌などで情報を集めた。
 今は、リアルタイムで情報が収集できる。

 よく、楽天やYahooやじゃらんや一休や、色々なサイトから宿の予約をする。
 その時に、参考になるのが、宿の口コミだ。

 昔は、あまりマイナスの事は誰も言わなかった。
 でも、今は、泊まったときに感じた正直な感想が書き込まれている。

 さて問題は……。

 その問題(クレームとは言わない)として指摘された事に対する対応方法だ。

・下の方法
  サイトを見ても、宿側からの書き込みはまったくない。
  見ていないのか、見ていても、まったく気にしていないのか?
  そう言った宿は、いつまでたって部屋が空いていたりする。

・中の方法
  お客さんの書き込みに、きちんと対応をしている。
  でも、

  「今後ともお客様により快適にご宿泊頂けるホテルを目指し、
   努力をつづけさせて頂く所存にございますので
   引き続きのご愛顧賜りますよう心よりお願い申し上げます。」

  「今後の改装の際に検討をさせて頂く所存にございますので、
   それまでご迷惑をお掛け致しますが、今しばらくお待ち下さいませ。」

なんて、書かれても、お客さんはチェックアウトしてからこのコメント書いている。
 だから、「待って下さい」と言われても仕方がない。

 多くの宿で、コメント書いているのは、現場の人間である。
 でも、経営方針を決めるのは、責任者。

 こういったコメントを、どれくらいの責任者が目にしているのであろう。

・上の方法
  リッツカールトンやディズニーランドだ。
  話はきちんと通っている。
  問題の生じたお客様には、リアルタイムできちんと対処する。
  もちろん,会計の時にも、きちんとフォローする。
  リッツカールトンでは、アンケートに記載された事を改善した報告を、
 書いてくれたお客さんにまでお手紙できちんと伝えた。

 さて、前にも、クレームは宝の山だと書いた。

 だって、自分では気づけなかった問題点を教えてくれるのである。
 コンサルタント会社に依頼をしたら、ものすごいお金がかかる。

 感情と同じ。
 扱い方次第。

 さて、悪い例と良い例を。

<悪い例>
 お台場の某ホテル。
 ランチの時間ちょっと前に行ったら、「大丈夫ですよ」と通された。
 ところが、話が通っていない。
 ウエイターは、「時間までだめです」と、30分も待たされた。
 地方からお客さんを3人連れて行ったので、もちろん、ホストはばつの悪い思いをする。

<良い例>
 お台場の某喫茶店。
 オーダーが間違って、ケーキが1つ足りない。
 ウエイターは,きちんと謝る。
 水を注ぎに来た別のウエイターも、「申し訳ございません」ときちんと話が通っている。
 最後に、会計の際に、会計係も「お客様にご迷惑をおかけしました」と、きちんと、ほうれんそうが出来ている。
 もちろん、気持ちがいい。

 どちらが、リピーターを呼べるか、一目瞭然。

 勉強になります。