月だって、満月の時もあれば、三日月の時もあれば、新月の時もあります。
太陽の光をいっぱいに浴びて、夜道を照らしてくれることもあります。
山歩きをしていて、月の光って、こんなに明るかったのかと、びっくりすることもあります。
さて、それでも、月は、何も言いません。
たとえ、太陽の光が全く届かなくても、また、光り輝くことを知っているからですね。
心もおんなじです。
何度も、感情を溜め込んではいけないと書きました。
よどんだ感情は、まるで、新月のまんま、月の回転を止めてしまったようなものです。
でも、安心して下さい。
上善如水と書いたように、放っておいても、感情は自然に流れます。
コップが一杯になれば溢れてしまうように、あなたの心がいっぱいになれば、自然に流れ出します。
溺れることはありません。
流れ出せば、また、きれいになるのですね。
さあ、心のダムを解放していいんだという、許可を与えて下さい。
光があるから影ができます。
影だけでは、存在はしません。
そして、光によって、いろいろな表情も生まれます。
能の世界では、薪の柔らかい光に映し出された、能面の微妙な角度を変えて、様々な表情を作り出すとされています。
美内すずえさんのガラスの仮面のようにですね。
心もまた、同じです。
光のあて方によって、変化をしていくのですね。
感情の世界では、<喜び>は光のような存在ですと書いてきました。
光のあて方によって表情は、こんな暗い感じにもなります。
<喜び>が足りないのでしょうか?
顔にも暗い影が沢山できています。
同じ角度の顔です。
全く同じ顔です。
光のあて方を変えて見ました。
こんなに、優しい感じになりました。
<喜び>も同じなんです。
心の平静を保つには、<喜び>が必要なんです。
<喜び>は、太陽の光にきらきら輝く水面のようなものだと言いましたね。
仮に、どんなに水の中が汚れていても、水面はきらきら輝いています。
<喜び>は、すべての嫌な感情を消してしまう、すばらしい力があるのです。
あなたの、お好みの顔はどれでしょうか?
そうそう。
一生懸命、お化粧で隠そうとする人もいます。
でも、それって、あなたの本当の顔?
どんなに、古代エジプトのクレオパトラみたいな目張りを入れても、どんなに着飾っても……。
やっぱり、あなたの本質から出てくる光を隠す事は出来ません(笑)。
それよりは、背筋を伸ばして、時には青い空を見上げて、そして、笑顔!
これが、一番、美しく輝いていますよ!