怒りは障害物が明確なら対処の仕方もあります。
ところが、その原因が不明確の方が多いのです。
また、怒りを感じた瞬間は明確だったのに、やがて時間の経過と共に潜在意識の一番深いところ沈み込みます。
まさに、すべてのエネルギーを吸い込んでしまう、ブッラクホールの様な感じですね。
でも、怒りのエネルギーは発散されないままそこにあります。
そして、同じような環境になった時、似たような原因に出逢った時、どんどんエネルギーは増幅をしていきます。
人は、こんな風に言います。
「思い出しても、腹が立つ!」
実際には幾つもの原因が絡み合って、私たちの心はできあがります。
怒りはエネルギーの発散を伴います。
対象が明確なら、怒りのエネルギーはその対象物に向かって直接発散されます。
エネルギーは発散されたことによって、結果はどうあれ一応の解決を見ます。
問題は怒りを発散出来ないときです。
堪忍袋は、どんどん大きく膨らみ、圧力を増していきます。
そして、緒が切れる瞬間を、今か今かと待ち構えているんです。
エントロピーの法則のように、集中されたエネルギーは分散します。
怒りのエネルギーは、仮に色を付けたら、真っ黒な雲の中で、真っ赤な稲妻が走っているようなイメージですね。
エネルギーの正常な流れが何かによって妨げられ、思い通りにならなったその時に生まれた葛藤です。
葛藤のエネルギーは非常な力を持っています。
そのエネルギーを自分の才能を発揮できる仕事に導入すると素晴らしい情熱になります。
問題は、エネルギーが枯渇して萎縮して来たときです。
それは、落胆あきらめ焦燥感に変化します。
怒りの対象が人であったとします。もしも、相手が自分よりも非常に強い場合には、あなたの怒りは、壁にぶち合ったってそっくり跳ね返されます。
相手には何のダメージも与えません。
行き所のないエネルギーはさまよって、諦めに変化します。
一応、簡単に分類すると、こんなふうになるでしょうか。
1)エネルギーがポジティブで、活動的である場合
まさに怒りの状態で、内に留めずに怒るという行動で外部に発散します。
スポーツでの試合のように、負けた怒りを、練習などの努力や情熱のエネルギーに変化させることが出来ます。
甲子園で負けたライバル校に、来年こそはと怒りのエネルギーを使います。
2)エネルギーがポジティブで、活動的でない場合
これは我慢です。
臥薪嘗胆という言葉を聞いたことがあると思います。
3)エネルギーがネガティブで、活動的である場合
これは、怒りのエネルギーは負の方向に進み、憎しみや憎悪となります。
4)エネルギーがネガティブで、活動的でない場合
これが、最も問題となるエネルギーの使い方です。
怒りを感じているけれども、そのエネルギーのぶつけようがない。
やがて、怒るエネルギーも枯渇してきます。
がっかり・幻滅・意気消沈・惨め・倦怠感・苦悩・落胆・失望・あきらめ・絶望・焦燥感という状態です。
そして、何かのきっかけがあると……
この写真は、赤穂浪士で有名な浅野内匠頭のお墓ですが……。
赤穂浪士の場合は……。
この怒りのエネルギーを溜め込んで、ですね。
一気に!
でしたね。
<怒り>から派生しするいくつかの<感情>について考えてみましょう。
<怒り>までは行かないのですが、いろいろなものがあります。
<フラストレーションfrustration>などは、一般的には心理学的は、生理的・社会的に欲求が満たされなかった状態や、解決困難な問題などを抱えている状態で、<欲求不満>として使われています。
<落胆><失望><意気消沈><あきらめ><絶望的><焦燥感>などは、エネルギーを使い尽くしてしまった状態ですね。
<もどかしい><焦る><いらいら>は、やはり、物事がうまくいかない時に感じます。
渋滞にいらいらするとか、明日のレポートが間に合わなくて焦るなどという感じでしょうか。
混雑した人混みなどでもいらいらします。
<悩まされる>
<当惑>
<自暴自棄><破れかぶれの>と言う状態は、怒りの対象に怒りを発散できないので、八つ当たり状態ですね。
<我慢できない>
<癇にさわる>……などなどなど