でも、解消法があります。
犬は、始め警戒しますが、そっと臭いをかいで、手をなめて、安全な人間かどうかを確認します。
私たちも、幽霊の正体が、障子に映った枯れ尾花であると知ったら、もう<恐く>はないのですね。
その為には、私たちがなかなか見ることの少ない、心の中の<感情>を一つ一つ見ていくことによって、未知のものが既知のものになるのです。
それでおしまいです。
<恐れ>はいつの間にか消えてしまうのです。
こんな経験をしたと思います。
ジェットコースターに乗ります。
1回目は、ものすごくわくわくします。
2回目は?3回目は?
だんだん興奮が少なくなってきます。
と、別の刺激を求めて、別の遊園地のジェットコースターを探しに行きます。
ですから、富士急には、ふじやま、ええじゃないか、どどんぱ、そして、究極の高飛車が出来ました!
日本最長のお化け屋敷、戦慄迷宮は、ついに、<最強>と名付けられ、どんどん距離を伸ばしています。
このBLOGを全部読み終えたとき、自分は何を<恐れて>いたのだろうかと、もう一度考えてみて下さい。
多分、一番最初の<恐れ>を100とすると、きっと、80とか50とかに減っていると思います。
えっ?どうして0にはならないのかって?
<恐れ>や<怒り>や<嫉妬>など、ネガティブな<感情>には、私たちの心の底深くに沈み込んでしまっているものがあります。
電車の中で足を踏まれたくらいの<怒り>はすぐに発散できますが、根深いものは、私たちの潜在意識の一番深い所で、頑丈な金庫の中に入っているのです。
でも、大掃除をするには、上の方から少しずつ始めなくては成らないんですね。
ここで、面白い参考資料をご紹介します。
前にも、ちょっと紹介しました。
1980年代にアメリカでつくられたコメディ映画です。
邦題は<あなたの死後にご用心!>といいます。
原題は<judgment city>です。
突然の自動車事故で死んでしまった主人公のダニエルが、天国に行く途中のジャッジメントシティという街で、生前の審判を受けるのです。
なんと、裁判官と判事と弁護士までいる始末。
そして、裁判の内容は、生きているときにどれくらい<恐れ>を克服できたかというのが、天国へ行けるか、地上に戻されるかの運命の分かれ道なのです。
ヒロイン役で、メリル・ストリープスが好演をしています。
本来ならば重くなりがちなこう言ったテーマを、コメディにして笑い飛ばしてしまうところが、私たち日本人とは違う所なんですね。
機会があったら是非ご覧になってみて下さい。
残念ながらDVDにはなっていません。
中古のビデオを探すか、海外版を探すしかないんですが……。