$山田隆文の歯医者さん日記

 東京に水を供給する浄水場で、放射線物質が見つかりました。
 多くの人が、ペットボトルの水を買いに走ります。
 東京のみならず、新潟でだって水は見つからない状態です。
 電気と共に、水だって、大事なものです。
 ほうれん草を始めとした、野菜などにも放射性物質が見つかります。
 ついに、食にも危険が及んだんです。

 水素爆発で原子炉から漏れた放射性物質は、空気中に放出されました。
 放射線物質は風に乗って飛散します。
 各地で、空間放射線が観測されました。
 やがて、雨が降ります。
 放射線物質が染みこんだ雨は、大地に降り注ぎます。
 大地が汚染されます。
 水は、川に流れ込み、海へと至りました。
 やがて、海の中に拡散していくんです。
 テレビでは、こう会見しています。
 「やがて、海の中で薄まっていきます」
 でも、放射性物質が消えて無くなっているわけではないんですね。
 実際、すでに、世界中で、微量ながら放射線が観測されています。

 途中で、飲み水にするために、浄水場で川の水を取り込んだから、放射性物質が観測されたんです。
 東京では、22日の最高値が210ベクレル。

 でも、その前の日に、東京では雨が降りました。
 こんなサイトで、空中放射線だけでなく、雨なども測定しています。
 http://atmc.jp/
 そこでは、21日の雨のヨウ素 131の値を32000ベクレル(/平方メートル)
            セシウム137    5300ベクレル(/平方メートル)
      22日の雨のヨウ素 131の値を36000ベクレル(/平方メートル)
            セシウム137     340ベクレル(/平方メートル)
と報告しています。
 浄水場で見つかった放射線量の、実に、171倍です。
 この雨が、下水から川に流れ込み、浄水場で検出されたと思います。
 ご安心ください、24日のデータは、
            ヨウ素 131の値を  173ベクレル(/平方メートル)
            セシウム137      37ベクレル(/平方メートル)
に下がっています。
 ちょっと、安心です。

 さて、原発職員の放射線の大量の被曝。
 これは、私たちが恐れている被曝とは違います。
 始めは、170ミリシーベルトと報告されました。
 しかし、その後、被曝量は2~3シーベルトになりました。
 オーダーが上がりましたね。
 これは、皮膚に付着してしまった放射性物質から、持続的に放射線が放射されてしまったからです。
 洗い落とすまでの間、被曝をしてしまったので、加算をするとそうなります。
 放射線は、さかんに細胞分裂をしている細胞に働きます。
 ですから、皮膚の基底細胞(皮膚の一番下の細胞)がやられます。
 今回は、ベータ線ですので、深部までは届きません。
 ですから、やけどになりました。
 全身の被曝でなくて、本当に良かったと思います。
 ありがとうございます。

 さて、本日の発表では、「<福島第1原発>累積放射線量2.8ミリシーベルトに」とあります。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110326-00000105-mai-soci
 文部科学省は24日、福島第1原子力発電所から北西約40キロの飯舘村で20日採取した雑草から1キログラム当たり254万ベクレルの放射性ヨウ素、265万ベクレルの放射性セシウムを検出と報告しています。
 ちなみに、チェルノブイリでの移住レベルは、セシウムで55万ベクレル以上。
 幸い、日本では、核分裂は押さえられていましたので、一番問題となるストロンチウムが出ていないのが幸いです。
 チェルノブイリの30キロの進入禁止が、漸く解かれたばかり。
 でも、チェルノブイリは、まだ終わっていません。
 コンクリートで覆われた中で、今も、汚染物質が眠っています。
 福島もそうです。
 すべての原子炉が冷却されました。
 でも、中の放射性物質を、すべて運び出して、安全な場所に密封して保管しなくてはなりません。
 汚染された建屋(なんで、こんな普通は使わない言い方をするんでしょうね……)も、放射能を帯びた水も含めて、すべて、密封して保管をしなくてはなりません。
 どこに、どんなふうに保存をするのか?
 汚染された土地の土壌の入れ替え、その土をどこから持って来て、汚染された土壌をどこに保管するのか?
 まだまだ、長い時間が必要なようです。

 ちなみに、この原子炉は1970年代に作られたもの。
 バージョンアップは無かったんでしょうか……。

 私たちは、核という火薬庫の前で、少々、火遊びをしすぎたかもしれませんね。