前のブログでは、放射線防護の話を書いた。
ところが、ここ数日、ニュースを賑わせているのが、ほうれんそうや牛乳などから放射性物質が発見され、海水や水道水にも検出された。
出荷制限や、東京でも、乳児への摂取制限が発表された。
今度は、単に、放射線を浴びるのとは別の問題である。
原子炉の復旧に、ほんとうに頑張っている皆さんの被曝は、直接被曝である。
直接に放射線を浴びる。
防護服を着るのは、塵となって待っている放射性物質が体表に付着したり、吸い込まないようにするためである。
完全に、外部被曝を防ぐには、機動戦士ガンダム並のモビルスーツでも着込まねばならない。
宇宙空間で作業するための宇宙服は、100キロもあるそうである。
無重力だから動ける。
でも、地上ではとても、重くて、動けない。
さて、体の中から放射線を浴びてしまうのを、内部被曝という。
今、問題になっているのはこれである。
ここで、新しい単位が登場した(前にもちょっとだけ触れたが……)。
ベクレル(Bq)である。
これは、一秒間に一個の原子核が崩壊をして放射線を放つ放射能の量である。
昔は、発見者のキューリー婦人の名前をとって、キューリーといわれた。
だから、これまでのシーベルト違って、放射線を出す能力である。
この放射線の強さは、グレイ(Gy)である。
それを、生物学的に換算したのがシーベルト。
1ベクレルは、0.022マイクロシーベルト。
人が一年間に浴びる放射線2.4ミリシーベルト(2400マイクロシーベルト)になるためには、109091ベクレル。
ニュースでの、水道局の金町浄水場(葛飾区)から検出された、放射性物質である放射性ヨウ素を水道水1キロあたり210ベクレル。
4.62マイクロシーベルトである。
だいたいの量がわかったと思う。
実際に、医療現場では、あえて、放射性アイソトープを使うことがある。
シンチグラフィという。
特定の物質が特定の臓器に集まることを利用して、病気を診断する。
口腔癌では、ガリウム67やテクネチウム99を使う。
甲状腺の機能を調べるときには、今問題となっている放射性ヨウ素(ヨード123)を使う。
これらの放射性物質を血管の中に注射して、そのあと、写真を撮る。
と、集積したところが黒く写る。
癌の転移があるかどうか、機能がどうかを、それで判断するのである。
もちろん、普通の生活をする。
そして、ほとんどの放射性物質はおしっこなどで排泄されてしまう。
このときに使う放射線の量は、3.7~7.4メガベクレルである。
メガは1000なので、換算すると、3700~7400ベクレル。
それでも、基本的には安全なのである。
テクネチウムに至っては、180000~370000ベクレルを使用する。
もちろん、検査後も、普通の生活ができる。
政府の安全基準値は、相当厳しく、設定されたものである。
それくらいの量だと言うことを、わかっていただけるとありがたい。
さて、絶対に危険性はないのか?
そういわれると、困る。
放射線の影響には、二つある。
・確定的影響
・確率的影響
である。
・確定的影響
被爆した量に応じて出る症状である。
だから、年間の被曝量が決められている。
250ミリシーベルトというのが、限界。
これを超えると、白血球が減ったり、問題が起こる。
もちろん、原子炉で作業している人たちは、これを超えないように注意をしている。
・確率的影響
これは、ある意味、防げない。
放射線の量が多くても、少なくても、起こる。
遺伝的な影響、あるいは、癌の発生である。
たまたま、細胞の中を通り過ぎた放射線が、たまたまDNAに当たる。
と、DNAを構成している分子に当たって、壊してしまう。
たまたま、大事なタンパク質などをコード(遺伝情報を持っている)しているDNAの部分だと、後々、問題が起こる。
でも、ご安心を。
ある程度のDNAの損傷は修復するシステムがちゃんとある。
修復不能なほど壊れた細胞は、アポトーシスとかネクローシスという状態になって、排除される仕組みになっている。
このDNAの損傷は、放射線だけではなくて、老化でも、化学物質など、色々なもので起こる。
日本人の二人に一人が癌になるといわれている昨今、放射線以外にも危ないものはたくさんある。
たとえば、食品添加物。
日本人は、年間に10キログラムも食べているとか!
さて、放射性物質。
これは、半減期があるので、徐々に減っていく。
核実験が盛んに行われているときには、世界中の大気中に放射線があふれていた。
実際、核爆発が起こって、ストロンチウム90など、もっと危険な放射性物質が拡散したはずの、広島にだって、長崎にだって、ちゃんと人が住んでいる。
人間は、思ったよりも、強い。
幾多の氷河期だって、天変地異だって生き抜いて、今の文明があるのだから。
ところが、ここ数日、ニュースを賑わせているのが、ほうれんそうや牛乳などから放射性物質が発見され、海水や水道水にも検出された。
出荷制限や、東京でも、乳児への摂取制限が発表された。
今度は、単に、放射線を浴びるのとは別の問題である。
原子炉の復旧に、ほんとうに頑張っている皆さんの被曝は、直接被曝である。
直接に放射線を浴びる。
防護服を着るのは、塵となって待っている放射性物質が体表に付着したり、吸い込まないようにするためである。
完全に、外部被曝を防ぐには、機動戦士ガンダム並のモビルスーツでも着込まねばならない。
宇宙空間で作業するための宇宙服は、100キロもあるそうである。
無重力だから動ける。
でも、地上ではとても、重くて、動けない。
さて、体の中から放射線を浴びてしまうのを、内部被曝という。
今、問題になっているのはこれである。
ここで、新しい単位が登場した(前にもちょっとだけ触れたが……)。
ベクレル(Bq)である。
これは、一秒間に一個の原子核が崩壊をして放射線を放つ放射能の量である。
昔は、発見者のキューリー婦人の名前をとって、キューリーといわれた。
だから、これまでのシーベルト違って、放射線を出す能力である。
この放射線の強さは、グレイ(Gy)である。
それを、生物学的に換算したのがシーベルト。
1ベクレルは、0.022マイクロシーベルト。
人が一年間に浴びる放射線2.4ミリシーベルト(2400マイクロシーベルト)になるためには、109091ベクレル。
ニュースでの、水道局の金町浄水場(葛飾区)から検出された、放射性物質である放射性ヨウ素を水道水1キロあたり210ベクレル。
4.62マイクロシーベルトである。
だいたいの量がわかったと思う。
実際に、医療現場では、あえて、放射性アイソトープを使うことがある。
シンチグラフィという。
特定の物質が特定の臓器に集まることを利用して、病気を診断する。
口腔癌では、ガリウム67やテクネチウム99を使う。
甲状腺の機能を調べるときには、今問題となっている放射性ヨウ素(ヨード123)を使う。
これらの放射性物質を血管の中に注射して、そのあと、写真を撮る。
と、集積したところが黒く写る。
癌の転移があるかどうか、機能がどうかを、それで判断するのである。
もちろん、普通の生活をする。
そして、ほとんどの放射性物質はおしっこなどで排泄されてしまう。
このときに使う放射線の量は、3.7~7.4メガベクレルである。
メガは1000なので、換算すると、3700~7400ベクレル。
それでも、基本的には安全なのである。
テクネチウムに至っては、180000~370000ベクレルを使用する。
もちろん、検査後も、普通の生活ができる。
政府の安全基準値は、相当厳しく、設定されたものである。
それくらいの量だと言うことを、わかっていただけるとありがたい。
さて、絶対に危険性はないのか?
そういわれると、困る。
放射線の影響には、二つある。
・確定的影響
・確率的影響
である。
・確定的影響
被爆した量に応じて出る症状である。
だから、年間の被曝量が決められている。
250ミリシーベルトというのが、限界。
これを超えると、白血球が減ったり、問題が起こる。
もちろん、原子炉で作業している人たちは、これを超えないように注意をしている。
・確率的影響
これは、ある意味、防げない。
放射線の量が多くても、少なくても、起こる。
遺伝的な影響、あるいは、癌の発生である。
たまたま、細胞の中を通り過ぎた放射線が、たまたまDNAに当たる。
と、DNAを構成している分子に当たって、壊してしまう。
たまたま、大事なタンパク質などをコード(遺伝情報を持っている)しているDNAの部分だと、後々、問題が起こる。
でも、ご安心を。
ある程度のDNAの損傷は修復するシステムがちゃんとある。
修復不能なほど壊れた細胞は、アポトーシスとかネクローシスという状態になって、排除される仕組みになっている。
このDNAの損傷は、放射線だけではなくて、老化でも、化学物質など、色々なもので起こる。
日本人の二人に一人が癌になるといわれている昨今、放射線以外にも危ないものはたくさんある。
たとえば、食品添加物。
日本人は、年間に10キログラムも食べているとか!
さて、放射性物質。
これは、半減期があるので、徐々に減っていく。
核実験が盛んに行われているときには、世界中の大気中に放射線があふれていた。
実際、核爆発が起こって、ストロンチウム90など、もっと危険な放射性物質が拡散したはずの、広島にだって、長崎にだって、ちゃんと人が住んでいる。
人間は、思ったよりも、強い。
幾多の氷河期だって、天変地異だって生き抜いて、今の文明があるのだから。