アカデミー賞が発表されました。
 今年の4冠は、「英国王のスピーチ」。
 http://kingsspeech.gaga.ne.jp/
 日本では、シャンテなど、小さな劇場での単館上映に近かったので、私も、見逃してしまいました。
 主人公は、イギリスのエリザベス女王の父、英国王ジョージ6世。
 吃音がありました。
 吃音(きつおん)は、一般的には、どもりのことです。
 それを、言語聴覚士が治療をしていくというストーリー。

 ちょっと前では「ネル」(http://ja.wikipedia.org/wiki/ネル_(映画))という映画がありました。
 ジョディ・フォスターが言語障害の役で登場します。
 アカデミー賞の主演女優賞にもノミネート。
 それから、ダイアン・レインの出演した「ラストレター」(http://movie.goo.ne.jp/movies/p9538/)(なぜかDVD化されていません……)。
 彼女は、言語障害のある車いすの少女。
 エルビス・プレスリーにあこがれて、手紙を書きます。
 そして、最後に……。

 さて、「英国王のスピーチ」にも出てきた言語聴覚士。
 海外では、医療職がやっていることが多いです。
 カウンセラーも、フロイトやユングに代表されるように、医療職です。
 でも、なぜか、日本では、言語聴覚士やカウンセラーは文系????
 教育学部や文学部に心理学科が。
 言語聴覚士も国家資格前(聴能言語士協会など2団体のころ)は、4年制大学を卒業した方々が、1年生の専攻科(?)のような形で勉強をしていました。
 でも、出身校は教育であったり文系であったり。
 最近は、国家資格になり、高校卒業後3年制です。
 医学の勉強は、ほんのちょっとの解剖・生理と、耳鼻咽喉科学。
 心理測定法など、心理学的な勉強は多いのですが、「言語」を考える上で、一番大事なことだと思いますが、患者さんとのコミュニケーションはカリキュラムには入っていません。
 うちの学校は、特殊な形態で、大学・短大卒2年制。
 ですから、出身もまちまち。
 看護師も歯科衛生士も、社会福祉士もいますので、それなりに、医療や福祉を知った学生が入ってきます。

 さて、映画の落ち。
 結局、ジョージ6世の言語治療をしたのは、資格を持たない……。

 お後がよろしいようで。