$山田隆文の歯医者さん日記

 http://books.rakuten.co.jp/rb/デフレの正体-経済は「人口の波」で動く-藻谷浩介-9784047102330/item/6509462/

 歯科業界も、デフレまっただ中。
 今年の、歯科医師国家試験の結果も、歯学部の受験状況も気になるところですが……。
 こちらも、今週末は、言語聴覚士国家試験、来週後半は歯科技工士国家試験、そして、来週の日曜日には歯科衛生士国家試験を控えています。
 学生達は、てんやわんやです……。
 幸い、就職戦線は、医療系は強いので、国家試験が終わってから就職先を探すと言っている学生を除いては、ほとんど決まっている。

 さて、デフレ。

 経済は、お金が動くことで成り立っている。

 ここに、1000円ある。
 使わなければ、ただの紙切れである。
 でも、その1000円で、ものを買った。
 1000円の価値がある。
 その1000円で、また、別のものが買われた。
 2000円の価値になる。
 だから、流通すればするほど、プラスの循環になる。

 でも、デフレになるとお金が動かない。
 財布のひもが固い。
 ものが売れない。
 会社は儲からない。
 そこで働いている人の給料が安くなる。
 だから余計にものを買わない。
 これが、負の循環。

 まあ、始めは、物々交換。
 でも、売りたいものを持って行くのも面倒。
 だから、交換のできるお金が生まれた。
 そこまでは良かったんですけどね。
 でも、ものを生み出す一次産業や二次産業から、三次産業が主体になったことで、おかしくなった。
 たとえば、為替レート。
 株式売買。
 原油などの先物取引。
 ものを生み出さないところで、毎秒ごとに、私たちの生涯収入を超える金額ばかりか、国家予算に匹敵する額が、飛ぶように増えたり減ったりする。

 ある本で読んだ。
 お金のない村があった。
 そこに、一人の商人が来て、お金を教えていった。
 村人にお金を貸し、一年後に、貸したお金以上に儲かった人は、1割利息をもらうという契約をした。
 平和だった村に、競争が生まれた。
 貧富の差が生まれた。
 儲かったのは、もちろん、その商人だけである。

 スタートレックの世界がある。
 このSFの24世紀では、お金はない。
 すべての人は平等である。
 宇宙艦隊でも、芸術家でも、人は好きな生き方をする。
 そんななかで、フェレンギ人がいる。
 宇宙商人という設定だが、その守銭奴ぶりはなかなかのものである。

 経済も、基本に戻ればいいのに、と思う、今日この頃である。