http://books.rakuten.co.jp/rb/沈まぬ太陽(1(アフリカ篇・上))-山崎豊子-9784101104263/item/1396136/
夕べ、渡辺謙主演の「沈まぬ太陽」を放映していた。
先頃、破綻をした昔国営だった某航空会社をモチーフにしたと言うことで騒がれた山崎豊子原作の作品だ。
御巣鷹山のジャンボ墜落事故まで小説にしたので、実話かということで話題になった。
実際に、そのモデルとされる航空会社は破綻し、上場も廃止され、再建に努めている。
さて、ここには日本人的などろどろとした会社経営が描かれていた。
改革はなかなか進まない。
会長となった国見正之(石坂浩二)と恩地元(渡辺謙)が孤軍奮闘するが、結局は、会社の膿を出し切ることはできなかった。
会長の国見は退陣し、恩地もアフリカに去る。
これまでの歴史の中で、多くの国の革命は、血に染まっていた。
レッドクリフの曹操など、軽~く、20万人の首をちょん切ってしまう。
坂本龍馬の幕末の江戸幕府の終焉だって、多くの血が流れた。
ところが、ツイッターやフェイスブックなどのネットを通じて、いとも簡単に独裁政権が崩壊する。
チュニジアに続いて、ついに、エジプトのムバラク政権も崩壊。
これは、古代エジプト王朝の革命児、イクナトン(アクエンアテン=アメンホテプ4世)。
アメンラーを中心とした多くの神々の信仰を、太陽神であるアテン神の一神教にする。
テルエルアマルナを首都として、素晴らしい文化を栄えさせた。
しかし、革命は10数年で終わる。
王位はスメンクカラー、そして、有名なツタンカーメンに引き継がれる。
ツタンカーメンは、トトアンクアメンである。
始めは、トトアンクアテンだったものを、大神官のアイが、イクナトンの死後にアメンラー信仰を復活させ、改名させた。
ツタンカーメンの暗殺説も有名だったが、最近は、エジプトのザヒ・ハワスの調査で、CTでも殴られた後などが見つからなかった。
同じく、ザヒ・ハワスは、イクナトンのミイラも同定している。
一神教は、後に、モーゼに受け継がれたという説もある。
面白いところでは、精神医学のフロイトが、「モーゼと一神教」という中で、両者の関連性を考察している。
http://www.amazon.co.jp/モーセと一神教-ちくま学芸文庫-ジークムント-フロイト/dp/4480087931/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1297520186&sr=8-1
精神医学を追い求めてきたフロイトが、なんで、最後の著作にイクナトンとモーゼを選んだのかは、たぶん、本人しか知らないとは思うのだが……。
さて、インターネットのおかげで、世界が狭くなった。
大事なことは、情報の共有である。
これまで、隠されていた情報が、多くの人に共有されることで、客観性が生まれる。
別の見方があることを知ることで、自分たちのこれまでの生活に疑問を感じる。
井戸の中から出るのが怖かったカエルさん達も、情報の洪水には従わざるを得ない。
目をつぶることもできない。
でも、一人で外の世界に出るのは怖いけれども、同じような境遇の仲間がたくさんいれば、仲間意識が強くなる。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」である。
「隣の芝生は青く見える」
そして……
「人の振り見て我が振り直せ」
「他山の石」
独裁者は、情報を遮断して、客観性を忌避する。
狭いコミュニティだけに生きている人々は、自分達(だけで、他のコミュニティでは通用しない)の常識を守ろうとする。
21世紀を迎えて、ようやく、ハルマゲンドンである。
でも、「2012年」や、「アルマゲドン」などの終末映画のように、別に、物理的に世界が崩壊するわけではない。
これまでの常識が通用しない世界になった来たという意味である。
コミュニティや政党や国家などの、(フロイト風には)精神的な意味での意識の拡大と崩壊が始まったと言うこと。
人々の意識の拡大のスピードよりも、情報の洪水の方が早くなってしまった。
私たちは、無理矢理、誰かさんに背中を押されているのかもしれない。
これまでの特権を守りたい人には、まさに、天変地異のはず。
みんな、あきらめて、前に進みましょうね。
もちろん、歯医者さんも歯科衛生士さんも。
今年の歯科医師国家試験は2月5日(土曜日)6日(日曜日)。
ここのところ、歯科医師国家試験の合格率は低迷中。
大学の先生方も、学力が落ちていると嘆いています。
私の受験当時は最高の受験倍率を記録した(と書くと年齢がばれてしまいますが……)のに比べて、今の受験率は最低。
私立大学歯学部の定員割れまで新聞に大々的に報道されてしまいますので、まあ、当然の結果と言えば当然なんですが……。
元気出せ歯科業界!
なんだか、難しい話になったので、この辺で。