ジャパンシンドロームという記事やニュースを良く耳にする。
今朝のNHKのニュースでも、取り上げられていた。
お正月にNHKでやっていたサンデル博士のハーバードの授業。
ここでも、日本人の留学生の数は激減しているそうである。
学生はこう言う。
「留学している間に、就職戦線に乗り遅れる」
就職した学生に訊く。
「海外に赴任すると言われたらどうしますか?」
そして、多くの新人がこう答えるそうだ。
「行きません」「どうしても行くなら、辞めます」
ちょっと前までは、留学は学生のあこがれであった。
一世代前までの大学教授は、教授戦を勝ち抜く一つの条件が海外留学ですらあった。
坂本龍馬も欧米にあこがれた。
江戸時代に、わざわざヨーロッパに遠征をした藩もあった。
森鴎外だって海外経験を元に「舞姫」を書いたし、白州次郎も有名だ。
ところが、「最近の学生は内向きになった」と報道は嘆く。
と、良い就職もない。
さらに内向きになる。
経済と同じように、就職もデフレスパイラルだ。
さてさて、うちの学生も教職員も同じだが……。
私は、FDの担当である。
ファカルティ・ディベロプメント(Faculty Development)の略である。
どんな意味か。
学校教職員も、これまでの経験だけに裏付けされた教育だけではいかんという意味である。
たいていの教職員は、卒業したら勉強しない。
黄色くなったような講義ノートで、同じ講義を繰り返す。
笑い話ではないが、大学時代の先生で、毎年、同じところで同じタイミングで同じギャグを言う先生がいた。
それでは、世の中に取り残されていく。
最近は、学生からの授業評価アンケートも回収する。
いつまで経っても、学生の評判の悪い先生もいる。
予備校や、某私立の短大や専門学校では、インセンティブを付けている所もある。
予備校であれば、学生の評判の悪い先生は、翌年から仕事が無くなる。
それが、世の中、当たり前の厳しさなのであるが、先生達は怠けている。
だから、時代の変化、学生の変化にあわせて、私たち自身も勉強をしなくてはならないという意味である。
明日、今年度5回目のFDを行う予定である。
司会進行もファシリテーターも私。
なかなか、面白い。
どんな方向へ進んでいくかも、興味、しんしんである。