知り合いに出した年賀状が、戻ってくる。
引っ越したことを知らなかったというミスもある。
住所の変更を送ってくれなかったという相手の問題もある。
まあ、普通は郵便局に届けておけば、半年くらいは転送してくれるのだが……。
さみしいことは、別の理由だ。
知り合いに出した年賀状が戻ってくる。
会社宛だ。
でも、住居不明と判子が押されている。
会社の事務所の場所を移したのかな?
と、のんきに考えていた。
で、今日、たまたま検索してみた。
ホームページが閉じている。
何かあったに違いない!
検索をかけた結果、破産データーバンク情報にその名前を見つけた。
昨年の10月に閉めたらしい……。
確かに、その仕事の業界はかなり不景気で、昨年の前半は、業界の最大手ですら大量のリストラ断行などという記事が、連日ニュースを賑わせていたので、そのあおりを食ったのだろうと思う。
一緒に仕事をしたこともあるし、今、何をしているのかも、ちょっと気になる。
また、一緒に仕事ができればいいなと思う。
さて、一方で、とある歯科コンサルタント業界のホームページを覗いてみた。
どうも、人ごとではないらしい。
そのホームページには、歯科医院の物件情報(居抜きも含めて)が800件以上も掲載されていた。
居抜きというのは、歯科医院を閉めたいので、買ってくれる人を探しているのだ。
後継者がいない場合とか、病気になった場合という、正当な理由もある。
でも、本当に経営が立ちゆかなくなって、歯科医院を泣く泣く閉めるというのもある。
冗談ではなく、バブルの頃に分院を出し過ぎて、失敗をして、借金から逃げるために夜逃げをして、破産が認められるまで身を隠していた知り合いもいる。
同窓会であった同級生も、子どもには跡を継いでもらわなくてもいいと話していた。
国立ならまだしも、私立なら、卒業までに数千万円が授業料や実習費として必要だ。
とある学校の歯学部生、親の診療所が立ちゆかなくなって、泣く泣く学校を辞めたなんて話を聴いたこともある。
よく、勝ち組とか負け組という。
個人的には、何を持って勝つというのかちょっとよくわからない。
でも、世間一般の考え方では、官公庁のキャリアになったり、一流企業に勤めたり、ベンチャーを興して成功したなんてのを言うらしい。
地方の短大で、のんびり教鞭を執っているなんていうのは、勝ち組でも負け組でもなく、日本人の好きな中流だろうか?
歯医者さんも、患者さんのどんどん増えている勝ち組と、患者さんがどんどん減っていく負け組に分かれている。
どこかで聴いた話だが、上昇中の歯医者さんは1~2割程度、水平飛行が1~2割、残りはどんどん下降気味、なのだそうだ。
一般企業だって、企業努力をしなければ(といっても、業界全体の低迷は努力だけでは難しいかもしれないが)、つぶれてしまう時代である。
では、歯科医院は、どんな企業努力(医院努力)が必要なんだろうか?
何度か書いたと思う。
・自分を知っているか?
・受容体を持っているかどうか?
さてさて、新年早々、一枚の年賀状からくらい話になってしまった。
まあ、富士宮浅間大社で引いたおみくじは大吉だった!
今年が、素晴らしい年になるように祈りたいと思う。