今日(2010年3月22日)のテレビ東京の朝10時の番組でした。
 「環境先進国ドイツを旅する」
 京都議定書のあと、どのように二酸化炭素削減を図るのか?
 環境先進国であるドイツの取り組みを紹介しています。
 ドイツでは、すべての原子炉を廃止したというのも有名です。
 (日本では推進派が多いんですが……)
 これは、簡単な考え方です。
 未来を見ているだけです。
 
 さて、素晴らしいのは、子供たちです。
 4歳になると、ナイフや鋸を渡されて、自分で、いろいろなものを作ります。
 慣れない手で、木を削っています。
 その中で、手を切ってしまった男の子。
 でも、保護者は傷を水で洗って、絆創膏を貼ってあげただけ。
 子供は、ちょっとべそをかいていますが、泣きません。

 さて、日本です。
 小学生は、ナイフで鉛筆を削れません。
 お母さんは、危ないからと、ナイフなんて持たせません。
 (日本では、小さいものでも持ち歩いていると軽犯罪法違反になってしまうのですが……)
 「手を切ったらどうするの!」です。
 もちろん、先生達も、モンスターペアレンツにねじ込まれてはかないません。
 「どうして、うちの子に怪我をさせたのよ!」

 これでは、いつまでたっても使えるようにはなりません。
 包丁が使えなかったら、お料理はどうするんでしょうか?
 
 歯科関係の学校では、カービングと言って、ナイフで、歯の形を彫る練習をします。
 もちろん、毎年、手を切ってしまう人は続出です。

$山田隆文の歯医者さん日記


 未来はどこへ行くんでしょうね。

 たしかに、ちょっと手を切って怪我をすることは、小さな恐怖です。
 でも、ナイフはあくまでも道具ですね。
 正しい使いかたを、早く憶えさせることって重要なのではないでしょうか?

 さて、ナイフならいいんですが、核兵器なら?
 冷戦時代は、相手が攻め込んでくるかもしれないという恐怖から、たくさんの兵器を作りました。
 でも、両方とも、恐怖から行動をしていたんですね。

 そして、みんなが勇気を出して、冷戦が終わりました。
 核兵器廃絶を訴えた、オバマ大統領はノーベル平和賞を受賞しましたね。

 さて、恐怖ではなく、もう一歩進んで、勇気で行動したらどうなるでしょうか?

 今日の、日本テレビの「世界まる見え!テレビ特捜部」です。
 サーフィンをしているときにサメに片腕をもがれた少女。
 でも、再び、サーフィンを始めます。
 超デンジャラスな命知らずの綱渡りをする人がいます。
 恐怖ですね。
 でも、なぜ、そんなに怖いことをやるのでしょうか?
 無鉄砲でしょうか?
 恐怖を打ち消すのは、勇気なんですね。
 できたときの歓びが原動力なんですね。
 
 究極の例がありました。
 老人とクマというタイトルです。
 動物専門家でもない一人の老人チャーリー・ヴァンダゴーさんが、クマのいる森の小屋で暮らしています。
 どう猛なはずのクマたちに餌をやり、クマと戯れ、平和に暮らしています。
 うらやましいという感じです。
 
 恐怖の先に何かがあるんですね。
 クマも人間も、みんな同じ生き物なんだ。
 そんな、優しさを感じました。
 このチャーリー・ヴァンダゴーさんは、恐怖や怒りを超越した別のところで行動をしているからです。
 まだ、受容とか共感とか、慈愛とか言うお話までは書いていませんが、まさに、そこから行動しているんですね。
 動物にだって、これは、理解できるんです。

 さて、歯科治療です。
 泣いている子供がいます。
 歯ブラシを嫌がるお年寄りがいます。
 学生や他の歯科医師が口を開かせようとしても、開いてくれない方もいます。
 だって、ここで、上から目線だからです。
 「歯ブラシをしてあげよう!」
 私が行くと、ちゃんと口を開いてくれるんですけどね。
 その秘密は、またいつか!