心の問題の続きです。
今回のお題は、「Dr.パルナサスの鏡」。
http://www.parnassus.jp/index.html
監督は、奇才テリー・ギリアム。
モンティパイソンの一人で、バンデッドQ、未来世紀ブラジル、バロン、12モンキーズ、ブラザーズグリムなどなど、相当にマニアックな世界を描いてきました。
バロン(ほら吹き男爵の冒険)は結構お気に入りです。
ブラザーグリムも、グリム兄弟の怪物退治という面白い切り口で描いています。
さて、Dr.パルナサスの鏡。
トニー役のヒース・レジャーが撮影途中に急死したことが話題になりました。
そこで、ジョニー・デップやジュード・ロウ、コリン・ファレルなどが代役を買って出て、ギャラを全て亡きヒースの娘に渡したそうです。
パーシー役の小人は、ヴァーン・J・トロイヤー。
マイク・マイヤー主演のオースティンパワーズのミニミー役が絶品。
ハリーポッターシリーズでは、賢者の石のゴブリンのグリップフック。
最終話の死の秘宝でも重要な役割を演じるはずです。
しかも、パルナサス博士を演じるのは、クリストファー・プラマー。
あの、ジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画サウンドオブミュージックのトラップ大佐です。
もう80才を超えているはず。
2007年にシャーリー・マクーレンと競演した「あの日の指輪を持つ君へ」もなかなか良かったです。
今回は、1000歳の僧侶の役です。
世界を憂いているところを、悪魔と取引します。
そして、永遠の命をもらい、一方で、悪魔との魂を賭けた賭けをします。
パルナサス博士は、迷走の中で、訪れた人を鏡の迷宮に招待できます。
それは、その人の望んでいる深層心理。
でも、最後の瞬間に選択があります。
一方は執着を手放して天国に、一方は悪魔の元へ。
前の賭は、パルナサス博士が勝ちました。
でも、今度は、16才の娘(ヴァレンティナ:リリー・コール)をもらい受けるというもの。
娘の誕生日までに5人を得た方が勝ちです。
ここで、前回の執着が姿を現します。
さすが悪魔ですね。
悪魔Mr.ニック役のトム・ウェイツの怪演は見事としか言いようがありません。
悪魔は、心の隙間に攻撃を仕掛けてきます。
パルナサス博士も自分のことでしたら悪魔にも打ち勝つことができます。
でも、愛しい娘のこととなると、思考が硬直します。
最後の瞬間に、娘は悪魔の手に。
落ち込むパルナサス博士に悪魔は最後の取引を。
最後の賭はトニーが更正できるかどうか。
そして、最後の選択をしなければならなくなったのはパルナサス博士自身。
でも、最後のシーンでは幸せな家庭を築いた娘の姿を見ます。
勝ったのはパルナサス博士、それとも悪魔でしょうか?
悪魔は、どうして、こんなにも巧妙に人の心の隙間に入り込んでくるのでしょうか?
悪魔の目的は?
それとも、必要悪?
ただ、始めの悪魔との契約が何であったのか?
パルナサス博士の能力の秘密。
トニーの持っていた笛の秘密。
などなどなど、明かされていないところはたくさんありますので、想像に任せるしかありません。
でも、話は、ゲーテのファウストや、ダンテの神曲につながる深い物語です。
わかった人にはわかったでしょうし、わかんない人には、ただの難解な映画でしょう。
ここには、感性という名の心のレセプターの問題もあります。
そして、ファウストや神曲についても、「感情」や「執着」を考えるためのいろいろなエピソードが隠れていますので、またいつか論じてみます。
今回のお題は、「Dr.パルナサスの鏡」。
http://www.parnassus.jp/index.html
監督は、奇才テリー・ギリアム。
モンティパイソンの一人で、バンデッドQ、未来世紀ブラジル、バロン、12モンキーズ、ブラザーズグリムなどなど、相当にマニアックな世界を描いてきました。
バロン(ほら吹き男爵の冒険)は結構お気に入りです。
ブラザーグリムも、グリム兄弟の怪物退治という面白い切り口で描いています。
さて、Dr.パルナサスの鏡。
トニー役のヒース・レジャーが撮影途中に急死したことが話題になりました。
そこで、ジョニー・デップやジュード・ロウ、コリン・ファレルなどが代役を買って出て、ギャラを全て亡きヒースの娘に渡したそうです。
パーシー役の小人は、ヴァーン・J・トロイヤー。
マイク・マイヤー主演のオースティンパワーズのミニミー役が絶品。
ハリーポッターシリーズでは、賢者の石のゴブリンのグリップフック。
最終話の死の秘宝でも重要な役割を演じるはずです。
しかも、パルナサス博士を演じるのは、クリストファー・プラマー。
あの、ジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画サウンドオブミュージックのトラップ大佐です。
もう80才を超えているはず。
2007年にシャーリー・マクーレンと競演した「あの日の指輪を持つ君へ」もなかなか良かったです。
今回は、1000歳の僧侶の役です。
世界を憂いているところを、悪魔と取引します。
そして、永遠の命をもらい、一方で、悪魔との魂を賭けた賭けをします。
パルナサス博士は、迷走の中で、訪れた人を鏡の迷宮に招待できます。
それは、その人の望んでいる深層心理。
でも、最後の瞬間に選択があります。
一方は執着を手放して天国に、一方は悪魔の元へ。
前の賭は、パルナサス博士が勝ちました。
でも、今度は、16才の娘(ヴァレンティナ:リリー・コール)をもらい受けるというもの。
娘の誕生日までに5人を得た方が勝ちです。
ここで、前回の執着が姿を現します。
さすが悪魔ですね。
悪魔Mr.ニック役のトム・ウェイツの怪演は見事としか言いようがありません。
悪魔は、心の隙間に攻撃を仕掛けてきます。
パルナサス博士も自分のことでしたら悪魔にも打ち勝つことができます。
でも、愛しい娘のこととなると、思考が硬直します。
最後の瞬間に、娘は悪魔の手に。
落ち込むパルナサス博士に悪魔は最後の取引を。
最後の賭はトニーが更正できるかどうか。
そして、最後の選択をしなければならなくなったのはパルナサス博士自身。
でも、最後のシーンでは幸せな家庭を築いた娘の姿を見ます。
勝ったのはパルナサス博士、それとも悪魔でしょうか?
悪魔は、どうして、こんなにも巧妙に人の心の隙間に入り込んでくるのでしょうか?
悪魔の目的は?
それとも、必要悪?
ただ、始めの悪魔との契約が何であったのか?
パルナサス博士の能力の秘密。
トニーの持っていた笛の秘密。
などなどなど、明かされていないところはたくさんありますので、想像に任せるしかありません。
でも、話は、ゲーテのファウストや、ダンテの神曲につながる深い物語です。
わかった人にはわかったでしょうし、わかんない人には、ただの難解な映画でしょう。
ここには、感性という名の心のレセプターの問題もあります。
そして、ファウストや神曲についても、「感情」や「執着」を考えるためのいろいろなエピソードが隠れていますので、またいつか論じてみます。