私は今、医療系の短期大学で教鞭を執っています。
短期大学を取り巻く環境も、なかなか難しくなってきました。
中教審(中央教育審議会)答申では、「ただ教えればいい」というスタンスから、ここ数年で「学生を主体とした教育」に急激にシフトしてきています。
昔の教育は、それぞれの教員が自分の学んできた自分なりのやり方で好きなように教えれば良かったのです。
でも、学生の質も変化をしています。
今の学生さん達は、みんな「ゆとり教育」世代です。
そして、大学進学率は増加しているものの、少子化から全体の学生数は減少しています。
最近では、進学希望者よりも、大学短大の入学定員の方が多い全入時代に突入しました。
ということで、教育も変わらなければならない時代に突入しました。
中教審は、「教育の主体は学生である」と言っています。
確かに、学生には教育を受ける権利があり、私たち教員は教育をする義務があります。
今までのように、「教えてあげる」というスタンスでは立ち居かなくなりつつあるのが、教育現場の現実なのですね。
私は、ここ3年ほど、全国短期大学教育協会の教務担当者研修会に参加しています。
http://www.tandai.or.jp/kyokai/
その会議や分科会の中で、多くの大学が、教育改革の波にどうのように対応していくかと言うことで、いろいろな模索を続けていると言うことを知って、ちょっとほっとしているところでもあります。
そんな一つのテーマとして、短期大学と専門学校との比較があります。
短期大学は、文部科学省の管轄です。
敷地面積、学生数に応じた教員の数、体育館の設置、教員の研究室の設置などなど、多くの制約があります。
その中で、実務教育+教養教育が必要になります。
最近では中教審が「学士力」という言葉を使い始めました。
つまり、1単位を与えるのは最低でも45時間(予習復習の時間も含めるので実質は30時間=15コマ)の講義時間を確保しなさい。
学生の成績評価の厳格さも求められていますし、情報の開示も必要です。
最大の欠点は、短期大学は交通の不便な田舎にあります。
うちの短期大学も、特急などの停車する駅からローカル線に乗り換え、さらに最寄り駅から15分は歩かなければなりません。
学生の通学には非常に不便です。
地域柄、大雪などが降ると(数日前の日記)、交通機関は完全に麻痺してしまいますので、休校しなくてはならないこともあります。
さて、専門学校はどうかというと、教室と事務室があれば事足ります。
ですから、大きな駅前に校舎を構えることができます。
通学にはものすごく便利です。
教養教育も最小限でいいですから、実務教育=職業教育だけに専念ができます。
即戦力を育てることができます。
そんなこんなで色々と情報の収集をしていたところ、テレビ東京の「カンブリア宮殿」という番組の2009年10月12日の放送で、東京モード学園の谷まさる学長が出演されました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/index.html
http://www.mode.ac.jp/index.html
早速、お手紙をしたためたところ、見学の許可を頂くことができました。
先日の日本口腔腫瘍学会で上京した折、アポイントを取って新宿にあるコクーンタワーにおじゃまします。
新宿駅から数分、雨にも濡れずに登校することができます。
理事の青木稔様と学務室の後藤京子様にご挨拶をして、首都医校の統括の飯島忠樹様にご案内をしていただきました。
「60階建てにしようとしたら、都庁よりも高い建物を造るな」と言われたくらいの設備だそうです。
お話を聴いていて、いくつか素晴らしいことがありました。
・100%の国家試験保障と就職保障
・卒後15年間のフォローアップ
そして、テレビに出演された学長の言葉が心に残りました。
「できない学生をなんとかできるようにして、一人で生きられるようにして世の中に出す。
これが教育!」
「山のような苦労をしてこそ教育。
甘い教育なんて教育じゃない!
社会へ出る人を創り出す!」
「一人で生きられる」というところがキーワードだと思います。
ゆとり教育世代の学生さん達。
そして、ガンダムの「親父にも殴られたこともないのに!」というニュータイプのアムロではありませんが、親にも怒られたことがないような学生さん達。
ちょっと、厳しくすると、すぐにへこんでしまいます。
時には、逆ギレします。
でも、決断力がありません。
勉強の仕方もわかっていませんし、情報収集もできません。
イイコが多いです。
このイイコというのは、「学校の先生やお友達の前ではイイコ」、つまり、本当の自分を抑圧してしまっているということです。
筑波大学の宗像先生の「イイコ度」(最近は歯科衛生士さんのための医療倫理学という教科書にも載っています:医歯薬出版)をやってみると、みんなイイコです!

http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.cfm?bookcode=427620
そんな学生さん達を「一人で生きられる」=「一人で喰っていける」までに育てるのは……。
私自身も、まだまだ勉強不足だなと感じます。
短期大学を取り巻く環境も、なかなか難しくなってきました。
中教審(中央教育審議会)答申では、「ただ教えればいい」というスタンスから、ここ数年で「学生を主体とした教育」に急激にシフトしてきています。
昔の教育は、それぞれの教員が自分の学んできた自分なりのやり方で好きなように教えれば良かったのです。
でも、学生の質も変化をしています。
今の学生さん達は、みんな「ゆとり教育」世代です。
そして、大学進学率は増加しているものの、少子化から全体の学生数は減少しています。
最近では、進学希望者よりも、大学短大の入学定員の方が多い全入時代に突入しました。
ということで、教育も変わらなければならない時代に突入しました。
中教審は、「教育の主体は学生である」と言っています。
確かに、学生には教育を受ける権利があり、私たち教員は教育をする義務があります。
今までのように、「教えてあげる」というスタンスでは立ち居かなくなりつつあるのが、教育現場の現実なのですね。
私は、ここ3年ほど、全国短期大学教育協会の教務担当者研修会に参加しています。
http://www.tandai.or.jp/kyokai/
その会議や分科会の中で、多くの大学が、教育改革の波にどうのように対応していくかと言うことで、いろいろな模索を続けていると言うことを知って、ちょっとほっとしているところでもあります。
そんな一つのテーマとして、短期大学と専門学校との比較があります。
短期大学は、文部科学省の管轄です。
敷地面積、学生数に応じた教員の数、体育館の設置、教員の研究室の設置などなど、多くの制約があります。
その中で、実務教育+教養教育が必要になります。
最近では中教審が「学士力」という言葉を使い始めました。
つまり、1単位を与えるのは最低でも45時間(予習復習の時間も含めるので実質は30時間=15コマ)の講義時間を確保しなさい。
学生の成績評価の厳格さも求められていますし、情報の開示も必要です。
最大の欠点は、短期大学は交通の不便な田舎にあります。
うちの短期大学も、特急などの停車する駅からローカル線に乗り換え、さらに最寄り駅から15分は歩かなければなりません。
学生の通学には非常に不便です。
地域柄、大雪などが降ると(数日前の日記)、交通機関は完全に麻痺してしまいますので、休校しなくてはならないこともあります。
さて、専門学校はどうかというと、教室と事務室があれば事足ります。
ですから、大きな駅前に校舎を構えることができます。
通学にはものすごく便利です。
教養教育も最小限でいいですから、実務教育=職業教育だけに専念ができます。
即戦力を育てることができます。
そんなこんなで色々と情報の収集をしていたところ、テレビ東京の「カンブリア宮殿」という番組の2009年10月12日の放送で、東京モード学園の谷まさる学長が出演されました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/index.html
http://www.mode.ac.jp/index.html
早速、お手紙をしたためたところ、見学の許可を頂くことができました。
先日の日本口腔腫瘍学会で上京した折、アポイントを取って新宿にあるコクーンタワーにおじゃまします。
新宿駅から数分、雨にも濡れずに登校することができます。
理事の青木稔様と学務室の後藤京子様にご挨拶をして、首都医校の統括の飯島忠樹様にご案内をしていただきました。
「60階建てにしようとしたら、都庁よりも高い建物を造るな」と言われたくらいの設備だそうです。
お話を聴いていて、いくつか素晴らしいことがありました。
・100%の国家試験保障と就職保障
・卒後15年間のフォローアップ
そして、テレビに出演された学長の言葉が心に残りました。
「できない学生をなんとかできるようにして、一人で生きられるようにして世の中に出す。
これが教育!」
「山のような苦労をしてこそ教育。
甘い教育なんて教育じゃない!
社会へ出る人を創り出す!」
「一人で生きられる」というところがキーワードだと思います。
ゆとり教育世代の学生さん達。
そして、ガンダムの「親父にも殴られたこともないのに!」というニュータイプのアムロではありませんが、親にも怒られたことがないような学生さん達。
ちょっと、厳しくすると、すぐにへこんでしまいます。
時には、逆ギレします。
でも、決断力がありません。
勉強の仕方もわかっていませんし、情報収集もできません。
イイコが多いです。
このイイコというのは、「学校の先生やお友達の前ではイイコ」、つまり、本当の自分を抑圧してしまっているということです。
筑波大学の宗像先生の「イイコ度」(最近は歯科衛生士さんのための医療倫理学という教科書にも載っています:医歯薬出版)をやってみると、みんなイイコです!

http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.cfm?bookcode=427620
そんな学生さん達を「一人で生きられる」=「一人で喰っていける」までに育てるのは……。
私自身も、まだまだ勉強不足だなと感じます。