落日燃ゆ | 徒然なるままに。

徒然なるままに。

なんでもないつぶやき、大好きな嵐ゴト、多し。

月に多くて十数冊。

少なくて、月5・6冊。


ここ福岡の地に引っ越してきてから、コンスタントに読書週間続けています。


前は、余裕がなくなると一冊も読まずに終わる月もあったんですが、ここ1年半くらいは読まない、ってことがないなぁとしみじみ。



近頃読んだ本の中で一番印象深いのは、城山三郎著『落日燃ゆ』(新潮文庫)、です。



この本を読んで、広田弘毅という人物がどういう人間だったのか、戦中どのような役割を果たしてきた人なのか、どういう信念を持っていたのか、そういうものを初めて知った気がします。


教科書レベルで行くと、一度は総理大臣になった人物で、A級戦犯として文官ではただ一人処刑された人物、このくらいの認識でした。



でも、その背景はとても複雑で。


国際協調・反戦のために外務官として尽力をつくしたにも関わらず、敗戦後、戦争へ突き進んだ軍部の中心人物たちと一緒に、戦争裁判にかけられ且つ、同じように裁かれたのはなぜなのか。


結局よく分からない、不明な部分も多いのですが、ただ、その裁判で一言も自分の罪に対して証言しなかった、無実を証明するための弁明をしなかった、というところに、戦争責任をどのように広田弘毅という人物が考えていたのかが現れていると思いました。



奇しくも広田弘毅の出身地は、福岡県。


地名を言われると、あ、最近聞いたな、なんて思う場所もあり。


何気に親近感を抱いたり。



とりあえず、泣きました。


特に、感動を誘うような表現がある訳ではなくて、淡々と書かれている文章なんですが、読んでいると思わず胸が苦しくなる場面がいくつもありました。


日本が戦争に突き進んでしまったその背景も、注釈にあるように様々な資料を元に書かれているせいか、とても具体的で、違う意味で苦しくなりました。



戦争はしてはならない。

っていうのが、今の日本人の常識的考え方だと思いますが、これからずっと何百年も戦争をせずにいられるとは思えなくなりました、この本を読んで。


下手すれば、数十年後ですら…なんて思うほどです。

人間って、集団って、複雑だな、と思います。


上手くは言えません。


難しい。

集団を率いるとか、まとめるとか。


上手くは言えませんが、難しい、と思いました。



ちょうど、滋賀県大津市のいじめ問題で、警察が動いたというニュースが流れています。


いじめも、集団で行われることで、深い深い傷を生みます。


難しいですね。解決するには。


なくならないからこそ、難しい。




本の感想を書こうと思ったんですが、内容を語るには考えがまとまらなさすぎて、ただ読んだことで感銘を受けたということだけを残したいがために、記事にしておきます。